ピンク一色の奇跡 ページ19
前回の続きになります。
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男性「花を、買いたいんです」
『認めるんですね…………死んだことを……』
男性「ええ、いつまでも引きずってちゃ、皆に迷惑がかかりますから」
『そうですか……』
『……では、お花を探しましょうか』
男性「はい!」
_____皆って誰だろう?
ふとそんな疑問が脳裏にチラついた。
皆だから、沢山いるってことなのだろう。
友達かな?と考えた。一番有り得るのは友達しか思いつかなかったからね。
それにしても、友達が沢山いるって、いいなあ……………猫と話してばっかだしなぁ………
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『さて、現世から届いているお花がありますよ』
男性「あ、ありがとうございます」
男性はおもむろに立ち上がって、私にお礼を言った。
とても礼儀正しいので、私も思わず緊張してしまう。
____いや、私は店長なんだから!しっかりアドバイスしないと!
『……どれでしょうかねぇ………一気に三束届きましたからね……』
私がどっさり抱えて持ってきた花は、どれもピンク色のお花ばっかりだった。
机に置く時に、クシャッと包装紙とお花が擦れて音を立てた。その度に、お花のフローラルな香りが、店内に充満する。
届いた花は、全て花束だった。
一つは、ピンクと白のチューリップで埋められた花束。
二つ目は、コスモスが束ねられて、周りをカスミ草で縁どっている花束。
三つ目は、ピンク色のガーベラと、スイートピーが左右で分けられて束ねられた花束。
どれもピンク一色で、素敵な花束だ。
_____ただ、この中からお客さんの花束を見つけなくちゃいけない。
さぞかし時間がかかるなあ………と考えた
しかし、その考えは、偶然の奇跡によって幻想となった。
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男性「あ」
『…?』
男性「これです」
なんとあっさり花束を見つけてしまったのだ。
開始数十秒で、彼はすっと花束を手にした。
その花束は____
ガーベラとスイートピーが束ねられた花束だった。
『本当にそれなんですか?』
男性「あぁ、そうですよ。あいつらのお陰ですけどね」
そう言ってふにゃっと笑う彼は、花の一輪一輪を、じっくりと眺めていた。
『あいつら』…………どうもその言葉が引っかかる。_____これは聞いてみなくては。
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クルイ - リクエスト、ありがとうございます! (2021年12月2日 18時) (レス) id: 6c77753d41 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - パトさん» パトさんありがとうございます!なるほどNGワードですか…確認します。期待に応えられるように頑張ります! (2021年5月15日 12時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
パト(プロフ) - NGワードとかが入っちゃってる感じですかね……? ごめんなさい、コメントしておいて何ですがよく分かりません。この作品、とても好きなので一刻も早く更新が再開できるようになることを願っております! 体調に気を付けて頑張ってください! 応援してます! (2021年5月14日 21時) (レス) id: 8ed95612e3 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月14日 18時) (レス) id: 08c098a676 (このIDを非表示/違反報告)
からちゃ(プロフ) - 莉亜さん» 遅くなってすみません!今さらですが、この作品は完全オリジナルなので煮るなり焼くなり好きにしていただいて結構です!早くに返信できなくて本当にすみません、、、 (2021年5月14日 18時) (レス) id: 1908544fd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からちゃ x他1人 | 作成日時:2020年9月24日 21時