無口な少女のシェアハウス【歌/い/手】

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『なん..で』

「心配したんだよー?」

「なんだお前！」

「彼氏か?ああん?」

「そんな男やめておいらたちと遊ぼうぜ?」

「黙れ」

さっすが彼方さん
威圧感が半端ないな..

馬鹿ABCはそそくさと逃げていった

だが恐怖は残っていて固まってしまう

「..大丈夫か?」

とりあえず頷く

さすがに彼方さんに申し訳なくなってきたのでフラフラ歩く

すると彼方さんがいきなり手を繋いできた

『!?!?!?!?!?!?!?!?!?』

こういうことに慣れていない私の顔はきっと真っ赤

なにしてんのさこのイケメン

「あ..いや..怖かったと思ったから..?」

おどおどし始めたよ！この人自分の可愛さわかってるん!?

気がついた時には恐怖心は無くなっていた

ようやく家に着く

ドアを開けるとみんなが集まっていた

「Aーーーーー！！！心配だったのじゃあああああ！！！My Angelうぅぅぅぅぅぅ！！！！」

うるさいな

96ちゃんを華麗に素通りして部屋に戻ろうとする

すると彼方さんに呼び止められた

やっぱり逃れられないのか

「ねえ?今日さ..男達に絡まれてるように見えたんだけど..なんで抵抗しなかったの?」

「それにさ..人を避けてるように見えるんだよねー?..喋るのが辛い理由でも..?」

なぜこの人はこんな鋭いのだ?

『関係ないですよ..そらるさ...あっ..』

人生最大のミスを犯してしまった

これじゃあ歌い手目当てにここに来たリスナーみたいじゃないか

嫌われる

そう直感で思ってしまった

「やっぱり..Aはもちさん」

それを裏切る追い討ちをかけられた

うらたside

疑惑は確信になった

やっぱりAはもちさんで間違いない

声はもちろん似ているがそらるさんがわかって96に信頼されてるんだったらもちさんで疑いようはない

俺は深く考えず口に出した

「やっぱり..Aはもちさん」

さて..どんな反応なのだろうか

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