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33. 風が吹く ページ33

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体操服の上から 青いジャージを羽織り、口元までファスナーをしっかり上げる。


ハーフパンツからジャージの長いズボンに着替え、部屋の鍵を取ってドアを開けた。


『…あれ』


「ん、終わった?」


すぐ斜め前の柱にもたれ掛かっていたのは、さっき部屋を出ていった志麻くん。


『え、行ってなかったの?』


「待ってる、って言うたやん。嘘は言わないのが志麻やで」


『あ、うん』


「ちょ、冷たない!?」


冷たくはありません。人間ですから。まだ生きてるよ。(違う)


医務室の鍵を閉め、もう集会が始まっているであろう体育館に 二人で向かう。


泊まっているのはウチの学校の2年だけだから、今廊下にこうやって歩いているのも私たち二人だけ。


そうやって意識してしまうと、急にどう接していいかわからなくなってしまった。



「…なぁ」


しんと静まってしまった沈黙を先に破ったのは 志麻くんだった。


私が志麻くんの方に顔を向けると、やけに大人っぽい彼の顔。


返事を返す前に、志麻くんはこんな言葉を続けた。


「変なこと、言うていい?」


『なに?』


「聞いて後悔するかもしれへんよ」


『いいよ、言って?』


あと少しで体育館、というところ。


志麻くんは立ち止まって、正面からまっすぐ言い放った。






「俺…好き。Aのこと」






どこからか吹いた強い風が、髪を揺らした。








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サボテン人間(プロフ) - 超いい話でしたああぁ!一気読みしました! (2017年4月5日 8時) (レス) id: 29d5d31d2f (このIDを非表示/違反報告)
かほ - めちゃ良い話やん(泣) (2017年1月15日 11時) (レス) id: 8478780d9c (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつばたー@坂田家(プロフ) - 京さん» 京ちゃんありがとうううう!!もう学校キツいよやだよ…。コメントありがとうございました! (2017年1月9日 15時) (レス) id: 9c9c90480d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 完結おめでとう!!最初から最後までおもしろかったです!!!早起き大変だけど一緒に頑張ろう…最後までお疲れ様!! (2017年1月9日 13時) (レス) id: 0df47550ff (このIDを非表示/違反報告)
ぴーなっつばたー@クルライ福岡(プロフ) - 芥葦さん» 切なくするつもり全く無かったんですけど、どんどん話が重くなっていく…(((ありがとうございます、頑張ります〜 (2016年9月5日 10時) (レス) id: dff4ffc340 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーなっつばたー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/peanuts_butter/  
作成日時:2016年5月5日 12時

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