ヴィランズ手下詰め

Mr.ダルメシアは見た！ ページ9

in:ホテルハイタワー

ダ「ふんふふんふーん♪」
その時、Mr.ダルメシアはホテルハイタワーの廊下を上機嫌で歩いていた。機嫌が良いのは、リクルートが上手くいっているからで、今は暇なので、ホテル内を散策中だ。
と、その時。ダルメシアは、エイトフットの部屋のドアが開いていることに気づく。
すかさず、そのドアから中を覗く。
人の生活を盗み見たらどうなるか、彼はそこまで考えない。
何故なら彼は犬だから。
ばれてしまったら、上目遣いで相手を見ればいいやと、そう思っているのである。
さて、エイトフットのジョーはというと、電話で誰かと話していた。
電話の盗み聞きなどは、人間の常識から言うとしてはいけないことなのだが、彼はする。何故なら彼h((省略。
聴力の良い彼は、エイトフットの言っていることを全部聞き取ることができた。


エ「もしもし〜？あ、ママ？」
ダルメシアは危うく吹き出すところだった。相手はどうやら自分の母親らしい。エイトフットがそんなことを言うなんてらしくないな、とまた吹き出しそうになった。
エ「うん、うん。元気にしてるぜ？
おう、ちゃんとやってる。
リクルート？楽勝楽勝！順調にいってるよ。あぁ？体？...まぁ、だいぶ慣れたけど？....無理してねぇよ！心配すんな！」
ダルメシアは、なんだか寂しくなってしまった。彼には、母や父と呼べる存在がいない。物心ついた時にはもう、クルエラ様の手下だった。
こうやって、実の母親と会話(しかも結構仲良く)ができるのは、何だか羨ましい。
エ「....契約書？...まだだけど....
あっ！嘘です嘘です！ちゃんと書きました！仕事はちゃんとやってるっての！」
なんと！仕事の心配までしてくれるのか....。なんて良い母親だろう。
エ「わかった。すぐに持ってくよ、契約書」
ん？母親に持ってくのか？
エ「じゃあな。ん？...ああ、わかったよ。いつもの呼び方？あぁ...じゃあまた、後でな」
いつもの呼び方？
エ「アースラ様」
？
？？
？？？
！？！？！？
は？？
どういうことだ？それ。
アースラ様が....母親！？
エ「てめぇ、こんな所で何してやがる」
あ、しまった。見つかった。




この数時間後、ボロボロのダルメシアが部屋から出てきたのは、いうまでもない。

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