鐘と林檎と蛸8 ページ16
ヴェールside
私は今夜もバルコニーに向かっていた。
最近、これが習慣になってきていて、約束もしなくなっていた。
まぁ、どうせ来るでしょ？
というノリで。
彼は、仕事が忙しそうだったけれど、私に会う時間をいつも作ってくれた。ただ、最近ちょっと気になるのが、私の歌を聴いている時の彼の顔。
何だか、少しだけ淋しそうに見える。まるで何かを懐かしむような、それでいて、忌々しそうな、そんな顔をしている。
今夜聞いてみようかな...なんて思っていたら、誰かに呼び止められた。
ス「あれ？どこに行くんですか？」
Ms.スキャターだった。
彼女は私達リクルーターの良き相談者であり、人間のことを教えてくれる先生でもある。
ヴ「部屋に帰るところですわ」
私がそう答えると、Ms.スキャターは怪訝な顔つきになった。
ス「え？ヴェールさんの部屋は反対側ですけど？」
しまった....。私としたことが。
ヴ「あ...その...ええと...」
ス「ヴェールさん、私に何か隠していることでもあるんですか？
そう言えば最近、部屋にいませんよね？」
Ms.スキャターはどんどん顔を近づけてくる。
ヴ「そ、そういう貴女は一体ここで何をしているのかしら？」
このままではまずいと思い、話をそらす。
ス「あぁ！私はお茶会に行くんですよ！アップルポイズンさんに誘われちゃって♪」
ヴ「へ、へぇ...そうなの。他にどんな人達が来るの？」
ス「ダルメシアさんと、スカーさんです」
ダルメシア、ご愁傷様です。
ここで、スキャターがとんでもないことを言い始める。
ス「あ、そうだ！ヴェールさんも一緒に行きません？大人数の方が楽しいですよ！」
あぁ、ご愁傷様なのは、ダルメシアだけじゃないかもしれない...。
ヴ「わ、私はいいわ。ちょっと...その...ええと...用事があって...」
ス「用事？何のですか？」
ヴ「あ、えと...その...」
ス「行きましょうよ！アップルパイ、美味しいですよ！」
ヴ「そんなに時間かからない？」
ス「えぇ、前は30分位で終わりましたよ」
ヴ「...なら、いこうかしら」
あぁ、負けてしまった。どうもこのスキャターのうるうるの瞳には敵わない。
まぁ、アップルポイズンのアップルパイは美味しいですし、30分位なら...いいか。
そう思い、私はスキャターに腕を引かれながら、歩いて行った。
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ユラ(プロフ) - ハロウィンタウンでリクルート･･･wwロック・ショック・バレル喜ぶだろうなぁww (2017年3月5日 13時) (
レス) id: ac02456d2d (このIDを非表示/違反報告)
紅葉月 - halさん ありがとうございます！ そう言っていただけると、嬉しいです。 これからあとちょっとの間よろしくお願いします。 (2015年11月26日 16時) (レス) id: 63ab5ed51a (このIDを非表示/違反報告)
hal(プロフ) - 設定4の話が気になりすぎます！次の話もものすごく楽しみです！ (2015年11月25日 23時) (レス) id: 7a7a1ca9cf (このIDを非表示/違反報告)
紅葉月 - あ、気づきませんでした。 すみません。直しておきますね。 教えてくれてありがとうございました。 (2015年11月3日 17時) (レス) id: 63ab5ed51a (このIDを非表示/違反報告)
ROM民(プロフ) - はじめまして。「オリジナルフラグ」が外れていませんよ。二次創作ですので、棲み分けにご協力お願いいたします。 (2015年11月3日 16時) (レス) id: 67f8438bca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉月 | 作成日時：2015年11月1日 0時
