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「こんにちは。お隣、いいかしら?……ふふ、ありがとう。……実はね、あなたとお話がしたくてここの席を選んだの。同じ学年で寮も一緒なのに今までお話したことなかったでしょう?だから、そういう機会ができてとっても嬉しいの。あっ、一人で盛り上がっちゃった……かな。迷惑だった?……ずるい聞き方だったかも。でも、あなたも私とお話ししたいって思っててくれたの、すごく嬉しい。……こほんっ。ええっと、改めまして。私はレニャよ。レニャって呼んで。あなたは?……うん、やっぱり素敵な名前。これから、よろしくね」
「魔法薬学が苦手なの?なるほど、そうなのね。……あの、もしかしたら私、あなたの役に立てるかも。私ね、魔法薬学が得意なの。だから手伝えるかなって。どうかな?……うん、ありがとう。一緒に頑張ろうね!」
「今回作る魔法薬なんだけどね、一緒に混ぜちゃいけないものがあって……あっ!だっ、だめ、それは……!おわっ?!う、げほ、ごほ、ごほっ。……爆発しちゃったね……。えっと、それが混ぜちゃいけないものでした……。って、髪の毛大変なことになってるよ、顔も煤だらけ!あははっ!え?私も?!ほ、本当だ……あはっ、ふふふっ!大変なことになちゃったね?先生来る前に直さないと、ふふっ」
「失礼します。先生、今お時間よろしいでしょうか?……はい、ありがとうございます。今日の授業で教えて頂いたところで、わからないところがあって……」
「おはよう、素敵な朝ね。……あなた、もしかして新入生の子?道に迷ってしまったのね。大変……でも、大丈夫よ。あと時間はあるかしら?……よかった。じゃあ学校案内もしつつあなたの寮まで行きましょう。無事に送り届けてみせるわ。……ふふ、手を、繋いでくれるかしら?……ありがとう。さあ、行きましょう」
「ここは占い学の教室がある塔よ。あとは……見えるかな?一番高い塔、あそこが天文学の教室があるの。更に向こう側にある塔が呪文学の教室。この三つは似ているから、高学年になって選択したときは注意しておいてね。学校は広いから道を覚えるのも大変だと思うけれど、大丈夫。綺麗で歴史ある建物でもあるから、楽しみながらゆっくりと覚えていきましょう。……。…………着いたよ。それにほら、あそこにあなたを探している人がいたみたい。よかったぁ……。次もし迷ったら必ず誰かに助けを求めることっ。じゃあ、またどこかで会いましょう」
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作者名:ツツジ | 作成日時:2021年2月23日 22時