シチロウ先生と私。 ページ10
入学当日からサリバンの孫、イルマはアスモデウス・アリスの晴れ舞台となるはずだった入学式演説をイルマ(実際は理事長の重度の孫バカによる権限執行)によって台無しにされたことに逆上。彼と決闘するが危機回避能力に長けたイルマに敗北と…
うーん…とても目立ち過ぎる。イルマくん貴方…忍ぶ気があるのかしら。そう頭を抱えてしまったAは医務室にある頭痛薬に手を伸ばした、人間ってこんなモノなの？危ないからもう少し落ち着きのある行動をして欲しい…と言う思いとは裏腹に、次の日使い魔召喚で元級友で幼馴染みというくらいの間柄にあるカルエゴがイルマの使い魔となったと人伝ならぬ悪魔伝に聞いてクラリと目眩がした。
「わ、私…ストレスフルで死ぬかも知れないわ…」
「Aちゃん大丈夫！？顔色が真っ青だよ！？」
「……えぇ、当事者であるカルエゴくんに比べれば、まだ大丈夫よ？ちょっと疲れが溜まっているのかも…」
使い魔の事が相当ショックだったのか、カルエゴは休み寝込んでいるようだった。Aはシチロウの元に訪れては魔茶を飲みホッ…と一息つく。こればかりは誰にも言えない、理事長やオペラ先輩だけの秘密だものね…ハラハラやドキドキするイルマくんの奇想天外な行動に心臓がバクバクと跳ね上がるも楽しそうに学校生活を満喫している笑顔を遠くで見ると嬉しくなってしまうのは教師の性だろう。
「Aちゃん、ちょっと触っても良いかな？」
「！…えぇ、どうぞ？」
手袋越しにそっと頬を撫でられる、擽ったさに身を捩るAは安堵する笑みを浮かべた。小顔の彼女はシチロウの大きな手の平ではすっぽりと埋まってしまう…何とも堪らない気持ちになるシチロウは、親指で優しく目尻を撫でた。
「ちゃんと眠ってる？」
「……シチロウくんには嘘が吐けないものね。少し眠りが浅い日があるくらいよ？」
ただちょっと頭痛薬やら胃薬やらを飲む量が増えたくらいかしら…とは口が裂けても言えないが。シチロウはAの頬に触れてからゆっくりと頭上へ移動し、なでなでと髪を梳くように撫でた。
「ふふっ…もう子供じゃないのに、甘えてごめんなさい」
「良いよ。但し本当に辛くなったら素直に言う事、君に元気がないと僕も心配しちゃうからね？」
「……僕も？」
「うん、Aちゃんにはカルエゴくんも過保護だからねぇ…」
あぁ、確かに。含み笑いでぶっきらぼうに心配するカルエゴの姿を思い出したAは、シチロウの撫でる手の平に擦り寄った。
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ふゆ(プロフ) - お気に入りに追加失礼します。小説、めちゃくちゃ最高です。神かな、神なのかな？神n((((×？？？(よかったらキリヲ先輩も出して欲しいです《リク（無理にとはいいません）》何かあって夢主の精神がヤバイときにキリヲ先輩だけに悩みを言えるみたいなのが欲しいです🙇 (4月24日 17時) (
レス) id: 2bf5e7b9f5 (このIDを非表示/違反報告)
カニ - 面白い (12月27日 15時) (レス) @page1 id: 3289ba78cf (このIDを非表示/違反報告)
カニ - 面白い (12月27日 15時) (レス) @page34 id: 3289ba78cf (このIDを非表示/違反報告)
紫きゃべつ(プロフ) - 更新されるたびに読んでます。最高でした…………。ちなみに、イチョウ先生出して貰えませんでしょうか…………。(無理言ってすみません。) (2023年3月12日 9時) (レス) id: e2ed0269e2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - ありがとうございます！今確認してコメント貰えて感激しておりました🥰ゆっくりで申し訳ございませんが頑張りますので宜しくお願い致します😌 (2023年1月22日 23時) (レス) id: 20a6d91668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作成日時：2023年1月15日 8時
