オリアス先生と私。 ページ15
「いつも熱心に眺めてますね」
「えっ？」
「憂い顔のA先生も勿論素敵ですけど、俺は貴女に笑顔でいて貰いたいんで…どうぞ。悩んでいる時は甘い物ですよ？」
「あら、チョコレート……ふふっオズワール先生。ありがとうございます…お一つ頂きますね？」
オリアス・オズワールは内心とても緊張していたが、一切おくびにも出さず紳士的な態度でチョコレートを差し出した。Aは長い睫毛を震わせて一瞬きょとんとするも、直ぐさま受け取って貰えた為オリアスは心の中で安堵した。年上であり高嶺の花と呼ばれるAからの笑みにキュンと来る。誰だって憧れである綺麗なお姉さんに心揺れ動き些細な事で好きになっても仕方ないと思うんだ。そう勝手に決め付けるオリアスは照れくさそうに視線を泳がせながらも尋ねる。
「てっきり、カルエゴ先生を見ていたのかと思ったら…イルマくんを見つめていたので、そんなに彼が気になりますか？」
「！、やだ…私ったら、そんなに見つめてました？」
「えぇ、それはもうイルマくんの顔に穴が空くんじゃないかって言うくらいには…」
「それは…お恥ずかしい姿を晒してしまいました。以後気を付けますね？」
赤くなる両頬に手を添えて申し訳なさそうに眉を下げ苦笑いするAの可愛らしさにオリアスも頬を赤くする、年上のお姉さんなのに何故こんなにも庇護欲を駆り立てられるのだろうか…A先生はとても可愛らしく、そして美しい女性であり目が離せない。
「あぁ〜…イルマくんに肩入れするのも何か理由でも？」
「そうですね…確かに無意識ですけど、あの子に期待しているのかも知れません。楽しい事を、もっと沢山見せてくれるんじゃないかなと…」
今はきっとオズワール先生達も不思議で問題児達が集まった変なクラスとしか思えないかも知れませんが、きっと気に入ると思いますよ？とAは笑みを零す。
「因みにですけど、イルマくんを気に入っているだけであって…惚れてはいませんよね？」
「惚れ……ふふふっ、オズワール先生は面白い事を仰るんですね？流石に愛でる事はあったとしても大事な宝に手を出しませんよ？」
目を細め長い尻尾をゆらゆらと揺らし、大人の色気を見せ付けるAにオリアスは瞬時に謝罪する。Aはにこやかに笑みを深めた、そっと細い指先がオリアスのネクタイに触れ、一度優しく解かれ結び直すと満足げに軽く胸元を撫ぜた。
「ズレてましたよ？」
「ぁ、アリガトウゴザイマス」
負けた。そう思った。
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ふゆ(プロフ) - お気に入りに追加失礼します。小説、めちゃくちゃ最高です。神かな、神なのかな？神n((((×？？？(よかったらキリヲ先輩も出して欲しいです《リク（無理にとはいいません）》何かあって夢主の精神がヤバイときにキリヲ先輩だけに悩みを言えるみたいなのが欲しいです🙇 (4月24日 17時) (
レス) id: 2bf5e7b9f5 (このIDを非表示/違反報告)
カニ - 面白い (12月27日 15時) (レス) @page1 id: 3289ba78cf (このIDを非表示/違反報告)
カニ - 面白い (12月27日 15時) (レス) @page34 id: 3289ba78cf (このIDを非表示/違反報告)
紫きゃべつ(プロフ) - 更新されるたびに読んでます。最高でした…………。ちなみに、イチョウ先生出して貰えませんでしょうか…………。(無理言ってすみません。) (2023年3月12日 9時) (レス) id: e2ed0269e2 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - ありがとうございます！今確認してコメント貰えて感激しておりました🥰ゆっくりで申し訳ございませんが頑張りますので宜しくお願い致します😌 (2023年1月22日 23時) (レス) id: 20a6d91668 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作成日時：2023年1月15日 8時
