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しかし、話が終盤に近づくにつれてエレンはウットリとしたトーンに変わっていた。
「素敵だわ。白馬の王子様じゃない、、」
アリシラは彼がくる前に白馬の王子様が来てくれとお願いしたことは伏せておいた。
「彼はカッコよかった？」
「んー暗くてあんまりよく見れなかったけど、今朝見た寝顔は、、、」
「ええええええええ」
エレンが今世紀最大と思われる叫び声を上げたので廊下の隅にかかっていた絵画の主が
「なに！一緒に寝たわけ？」
「うん、この時間に寮に戻ったらフィルチに怒られるだろうって。」
エレンは浮かれた足取りでアリシラの手を取った。
「ホグワーツロマンスって素晴らしいわ。」
「でも、もう会えないわ。」
エレンの足が止まった。
「だって、名前聞いてないもの。」
またもやエレンの叫び声が炸裂し、アリシラは耳を押さえて廊下の角を曲がった。
急に胸が熱くなった。この場所だ。
「でも、名前聞いてないっていうものロマンチックじゃな、、、」
アリシラの顔を見てエレンが口を閉ざした。
「どうしたの？」
「、、、こ、ここ」
エレンは何も言わなかった。
そっとアリシラを抱きしめてくれた。
「エレン」
「大丈夫。これからは私も、、」
「ううん、私の、、、杖。」
廊下の隅に、昨日の場所に、杖が落ちている。
アリシラは杖の場所に近づいていった。
走馬灯のように昨日のことが頭を駆け巡った。
「エレン」
「どうしたの？」
「昨日は最悪だったけど、その分最高だった。また彼に会いたい。」
きっと会えるよというようにエレンがアリシラをそっと抱きしめた。
「どこの寮かはわかる？」
「うん。グリフィンドール。」
またまたエレンの叫び声が廊下に木霊して近くの木からフクロウが数匹飛び去った。
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
