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ドラコが突然アリシラのローブを引っ張ったのだ。
アリシラは重心こそ保てたため、転ばなかったがドラコに耳打ちした。
「危ないじゃない！」
ドラコは暫く無言だったが「ごめん」と口を開いた。
突然現れたゴーストにドラコは相当びっくりしたようだ。
しばらくアリシラのローブの袖を掴んで震えていた。
「屋敷でゴーストに出会うことはないの？」
「ほぼ無い。というより僕がゴーストが苦手だから父上が遠ざけているんだ。」
ゴースト達は一年生の方には見向きもせず、互いに話しながらスルスルと部屋を横切っていく。
ドラコはアリシラにもう一度謝るとすぐさま姿勢を戻したが、二人の異変に気づいた生徒はいなかった。
みんなゴーストの方に夢中になっていたからだ。
ドアが開く音がして、マクゴナガル先生が現れた。ゴーストは消えている。
「さあ、一列になって。着いて来てください。」
アリシラはドラコの後ろに並び、アリシラの後ろには丸顔の男の子が続いた。
一年生は部屋を出て再び玄関ホールに戻り、そこから二重扉を通って大広間に入った。
そこには素晴らしい光景が広がっていた。
何本もの蝋燭が空中に浮かび、四つのテーブルを照らしている。
アリシラは思わず息を呑んだ。
「わあ、、。」
前を進むドラコもこの素晴らしい景色に驚いているようだ。
「本当の空に見えるように魔法がかけられているのよー」
誰かがそう囁くのが聞こえてアリシラは顔をあげた。
まるで黒曜石のようなどこまでも深い黒い色の空に星が点々と輝いている。
そこに天井があるとは信じられない。大広間は天空に向かって開けているように感じられた。
マクゴナガル先生は上級生と一年生の間にスツールを置き、その上にとても年季の感じられるとんがり帽子を置いた。
「ねえ、ドラコ。」
アリシラは出来るだけ口を動かさないようにしてドラコに話しかけた。
「何をするの？」
ドラコは驚いたように目を見開くと「知らないのか？」と囁いた。
「何よ。」
ドラコが何かを囁いたが、帽子が突然歌い出したので聞こえなくなってしまった。
帽子は自身の身分に加え、四つの寮の特徴を述べると自分を被るとこで組分けをすると歌った。
良かった。試験ではないようだ。
帽子にスリザリンへの入寮はやめてくれと頼もうかと思ったがそれを実行できるほどアリシラに勇気があるわけではなかった。
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
