第4章 組分け帽子 ページ18
大男との冒険は楽しかった。
特にボートの上から見たホグワーツ城はとても美しく、一生忘れられない光景となった。
アリシラたち一年生を連れた大男は城の真下と思われる船着場でみんなを下船させるとエメラルド色のローブを着た魔女に引き渡した。
「マクゴナガル教授、イッチ(一)年生の皆さんです。」
「マクゴナガル、。」
「アリシラ、どうしたんだ？」
隣にいるドラコが顔を顰めてどうしたと声をかけてきた。
「いえ、マクゴナガルに聞き覚えがあると思って。」
ドラコはあからさまに顔を顰めると「勘違いだろう。」と言ってそっぽを向いてしまった。
本当に勘違いだろうか。
アリシラが悶々としているうちに一行は玄関ホールに移動している。
慌てて着いていくと、そこは壮大な空間だった。
石壁が松明の炎に照らされ、天井はどこまでも続いているかのように高い。
アリシラは思わず息を飲んだ。
マクゴナガル先生は生徒たちを連れて石畳のホールを横切り、脇の小さな空き部屋へ誘導した。
隣から何千ものざわめきが聞こえる。きっと上級生たちだろうとアリシラは思った。
生徒たちは暗い窮屈な部屋に詰め込まれ、これから起こることに脅えながらキョロキョロあたりの興味深いものを見ている。
「ホグワーツ入学おめでとう」マクゴナガル先生が挨拶した。
マクゴナガル先生はこの後行われる宴のこと、そしてそれぞれの寮と組み分けについて説明している。
アリシラは最高にお腹が痛くなってきた。
「ーーまもなく全校列席の前で組分けの儀式が始まります。待っている間出来るだけ身なりを整えておきなさい。」
アリシラの隣の女の子はローブから手鏡を取り出して身なりを整え始めた。
全校列席という事は全校生徒の前で恥を晒すことになる。
「学校側の準備が出来たら戻ってきますから、静かに待っていてください。」
先生が部屋を出ていった。
隣の女の子は今度は櫛で髪をとかし始めた。
今年の誕生日プレゼントで手鏡と櫛のセットを貰ったのにどうして持ってこなかったのだろう。
それにしても周りの生徒も少し怖がっているようだ。
「組分けの儀式って何するの？」「試験のようなものだと思う。すごく痛いってフレッドが言ってたけど、きっと冗談だ。」
近くの男の子がそう会話している。
すごく痛い？試験？
きっとアリシラの顔が蒼白だったのだろう。
ドラコが大丈夫かと声をかけてきた。
「うん、大丈夫。それにしても組分けの儀式ってどーーーぎゃあ！」
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
