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アリシラの誕生日パーティーは今年も屋敷の庭で開かれた。
夕方になる頃には父の仕事仲間を中心としたいつもの顔ぶれが集まり、庭は人でいっぱいになった。
アリシラは人混みが苦手だ。
毎年自身の誕生日パーティーといえどいつも端の方で食事を楽しんでいた。
今年も噴水の前の端の席で食事を楽しもうとアリシラが歩いていると、マルフォイ家のルシウスさんと父が話している姿が見えた。
「お久しぶりです、ルシウスさん。」
「おやおや、アリシラ嬢ご機嫌よう。まだ誕生日プレゼントを渡していなかったですな？」
そう言ってルシウスさんはローブから細長い箱を取り出した。
「お誕生日おめでとう、アリシラ嬢。」
「ルシウスさん、ありがとうございます！」
「この場で見ていただいて構いませんよ。」
アリシラが箱を開けると中から綺麗な孔雀の尾羽が覗いた。
「わあ、素敵！」
母は後ろから顔を覗かせて「羽ペンじゃない？」と黄色い声を出した。
「左様、孔雀の羽ペンです。我が家の孔雀の尾羽から作りました。」
アリシラはマルフォイ家にいる孔雀を思い浮かべた。
どのようにして尾羽を抜いたのだろう。
母は興味津々で箱から孔雀の羽ペンを取り出すと繁々と眺めた。
「あの孔雀から作ったの？！オーダーメイドは高かったでしょう？」
「大した出費ではないですよ。」
ルシウスさんはそう言って笑った。
マルフォイ家はやっぱり桁違いでお金持ちだ。
「勉強を頑張らないとね！」
母はアリシラの肩を叩いた。
この羽ペンを普段の勉強で使用するのはもったいないとアリシラは思った。
宝物箱の中に入れて保管しておこう。
「そういえば、ドラコはどこですか？」
「噴水の辺りにいると思うが、アリシラ嬢に会ってくると言っていたのですが会いませんでしたか？」
「まだ会っていません。ドラコに会ってくるので、失礼します。」
アリシラがその場を去ると後ろから「アリシラ嬢も立派になりましたな、うちのドラコはまだまだです。」というルシウスさんの声が追いかけてきた。
立派だなんて、とアリシアは思った。
自分はまだ子供だ。
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きむい(プロフ) - noppiさん» コメントしてくださり本当にありがとうございます😭更新は不定期になると思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2022年7月17日 18時) (
レス) id: e08f4d945f (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 更新まってます！！ (2022年7月6日 16時) (レス) @page18 id: b90efc2fe0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きむい | 作成日時：2022年6月12日 9時
