-21-(プシュケっていうのは、ギリシア語で”魂”という意味ですｗ) ページ25
ー"カゲ炎"は、もう嫌だったし…調度良かった。
「うーん、……何がいいかな…」
レギスタは眉を潜める。
「俺はネーミングセンスないから、ごめん」
ロガルスはレギスタの影に身を隠した。
すると、しばらく考え込んでいたリグオミが口を開く。
「んー…俺の案として、"アモール"……は、どうかな?」
「あ、アモール?」
「うん。あ…ごめん、嫌だった?」
「いやっ、そんな…すごい嬉しいです!」
ー"アモール"か…可愛い感じの名前だな……嬉しい。
「そっか、なら良かった。」
リグオミはそう言って、ゆるゆると笑った。
キーンコーン…
「あ、ベル鳴った」
「ベル着だベル着」
「いや、もう今立ってる時点で手遅れだろ」
「だな」
ハハっと笑いが起こる。
何気に教室を見渡していると、横の列の会話が耳に入ってきた。
「一時間目ってなんだっけ」
「倫理(りんり)じゃね?」
「おお、まじか!てことはアレじゃねっ?プシュケーッ!」
「うっわ、やると思ったー」
「倫理……?」
ー何それ。それにプシュケて…
「倫理っていうのは、哲学みたいなもんだよ」
私が彼らの会話を聞いているのを見ていたのか、リグオミが疑問に答えてくれた。
「へぇ〜…、授業で哲学やるんだ」
「まあ、ほとんどみんな聞いてないけどね。寝てる奴も結構いるし」
小さく笑いを溢しながら、彼は困ったように言う。
「あぁ、私もつまらない授業はよく寝てたな」
笑って言い返すと、
「分かる。思わず寝ちゃうよね」
「うん」
ー何だ、緊張しなくても普通に会話出来るわ…
なんて思っていると、
「あっ…そういや、」
「え?」
「いや、あの……私ここきたばっかだから、教科書とか…」
「ああ、まだ貰ってないの?」
「うん…大丈夫かな?」
「まぁ今日中には貰えるはずだよ。とりあえず、今日は俺のやつ使ってくれない?」
そう言って彼は、自分の教材を渡してくる。
「えっ!でも、それだと貴方が…」
「あー、俺はレギスタに見せてもらうからいいよ」
「…あ、うん、」
「ありがとう…」
そう言うと、一瞬彼はキョトンとした。
でもすぐに、
「どういたしまして」
と笑って返事をしてくれる。
…まるで、その微笑みは私の全てを知っているようで。
「……」
決して嫌ではない感じ。けれど、胸ざわめくように高鳴っている…
なんだか、とても変な気分だった。
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菜波(プロフ) - 初めてオリジナル見ました！とっても面白いです(^^)d更新頑張ってください！！ (2013年5月27日 20時) (
レス) id: 581295fc3e (このIDを非表示/違反報告)
桜蝶姫(プロフ) - 面白いっす！！自分だったらきっとここまで書かないでしょうｗ (2013年5月24日 20時) (レス) id: 6b7ce34b11 (このIDを非表示/違反報告)
＊りぃむ＊@Natsumi(プロフ) - 凄いです、とても面白いです(´｀＊)ここまで良くかけると尊敬しますｗこれからも頑張ってください、続き楽しみに待ってます＊ (2013年5月23日 23時) (携帯から) (レス) id: 5bbbbd63fc (このIDを非表示/違反報告)
メイプル・コルグエフ(プロフ) - オリジナルでここまで書けるなんて凄いです！がんばってください！！ (2013年5月23日 18時) (レス) id: 6725dd056b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cry | 作成日時：2013年4月8日 22時
