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ガヤガヤと騒がしい店内で
他愛のない話を繰り返しているうちに
話題はどんどん色んな方向に逸れていく。
廉「へぇ、じゃあ彼氏おるんや」
「うん」
廉「せやから俺のこと無視しとったん？」
「え？」
廉「俺さ、大学入学してしばらくしてから友達にお前の連絡先聞いて連絡してんけど」
「え？うそ、私知らない」
廉「は？んなわけないやろ」
「ほんとだって」
納得がいかないように唸る廉。
でも本当にそんな連絡
心当たりがないのだから
何か手違いがあったのだろう。
勝手に、そう思い込んでいた。
廉「てか、俺と2人でおってええの？」
「ふふ、いいわけないじゃん。
こんなの知られたら私、きっと殺されちゃうよ」
ほんの冗談のつもりだった。
でもその言葉で
廉の笑顔がスっと消えていく。
「え？冗談だよ？」
廉「あぁ、」
するとまたいつもの笑顔に戻って
大きなジョッキを口元に運ぶ。
廉「なんかほんまはさ、俺のことまだ好きでいてくれてへんかなとか思っとった」
「…はぁ？」
廉「まぁでもその調子じゃそれはなさそうやな」
ちょっとした冗談のように
軽い口調で話すから
思わずそのペースに飲み込まれそうになって
私もお酒を口に流し込む。
「廉は？」
廉「ん？」
「彼女。いるの？」
廉「おらんよ」
その一言に酷く驚いた。
だって廉に彼女がいないなんて。
そんなの思いもしていなかった。
「え？いないの？」
廉「嫌味？」
「いや、そういうのじゃなくて」
人当たりがよくて、
気さくで優しい廉の周りには
高校時代から沢山の人が溢れていて。
彼女なんて、作ろうと思えば
いつだって作れるはずなのに。
廉「じゃあまた俺の彼女なってや」
相変わらずの口調に
また流されそうになり言葉が詰まる。
廉「ハハっ、冗談やん！そんな顔すんなって！」
立ち上がった廉は私の肩を叩いて
会計を済ませようとする。
「いくら？」
廉「ええよこんくらい」
「でも、」
廉「ほら、はよその財布しまいな」
一度お礼を言って
バッグの中に財布をしまう
「ありがとう」
廉「うん」
「…じゃあね」
店の前で別れて
トボトボと家までの道のりを歩く。
暗い住宅街はやっぱり不気味で
少しだけ早歩きをして
気持ちを紛らわせた。
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みう(プロフ) - umekoさん» コメントありがとうございます^^最初は廉くんオチにする予定だったのでタイトルがそのままになっていました。消させて頂きます。最後までご愛読頂きありがとうございました。 (2020年9月12日 1時) (
レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
umeko(プロフ) - はじめまして！楽しく読ませていただきました。そして、私も廉くん落ちだと思っていました…タイトルのRen.Nはなくても良かったんじゃないでしょうか？あとがき2を読まなければモヤモヤしたまんまでしたので、ありがとうございました★ (2020年9月12日 1時) (レス) id: 8cd4616c45 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - みうさん» ありがとうございます。後日また一話から読み返してみようと思います。Ren.Nと書かれていたので永瀬落ちかと思って読んでいたという先入観が邪魔をしてしまったのかなと思います。 (2020年9月11日 18時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - しおりさん» コメントありがとうございます^^ながくなってしまいますので後々あとがきに追記させて頂きますので少々お待ちください。最後までご愛読頂きありがとうございました。 (2020年9月11日 17時) (レス) id: 3c79c161a1 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - lieというのはもしかして「嘘」と「横たわる」の二つの意味を持たせていますか？完結してもなお煮えきらない感じでむず痒いですが、結局のところはどうなのでしょうか？伏線回収や解説も載せて頂けると幸いです。 (2020年9月11日 16時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2020年8月5日 18時
