ちび溜りボンドはいかが？《水溜りボンド》

dwarf*24 ページ24

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ドキドキ、そわそわ。



二人が来るまでここで待っててくださいね、なんて

すぐに仲良くなったスタッフさんに言われたけど。





『んー、落ち着かない…』





彼らがもうすぐで現れる、という事実が

私をとてつもなく緊張させる。



会ったら最初になんて言おう、

そうだ、急に居なくなったこと怒らなくちゃ

あ、そういえば普通の成人男性のサイズなんだよなぁ



頭の中をぐるぐる回るのも

やっぱり彼らの事で。



たくさん言葉を用意しておこう、なんて思って色んなことに頭をめぐらせても





「A…！！」



｢A！｣





いざ二人を目の前にしたら、

真っ白になっちゃうんだ。





『寛太くん、富永くん…！』





慌ててドア付近にいる二人に駆け寄る。


初めて会った成人男性並みの身長の彼らは

当たり前だけど私より全然高くて。





｢わーっ、ちょ、泣かないで！？｣



「泣きやめ、ほら！」



『うぅ…無理ぃ…』





女の人の涙には慣れてないのか、

あわあわしてて大きくてもなんだか可愛い。





そんな二人が愛しくなって、

二人まとめてぎゅうっ、って思いっきり抱きついた。


彼らが小さかった時は優しくきゅ、って包むことくらいしか出来なかったからね。





｢わっ、！？｣



「うおっ、と。」



『…やっと会えたね』



｢…ふふ、会えたね｣



「な。…マジで会えてよかった」



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『…それで、なんで急に居なくなったりしたの』





会えた嬉しさ、安心感の次に来たのは、

怒りとか悲しみとか、マイナスな感情。





『…どうして私を泣かせたりしたの』



｢っ！…ごめんね、A｣



「…ほんとごめん」



『毎日、朝起きたら隣の机の上で

“おはよ”って、言ってくれるだけで幸せだったのにさ？


…居なくなるなら、言ってよ。

勝手に居なくなるなんて、ひどいよ…っ』





一瞬おさまった涙がまた押し寄せてきて、

それを隠すように下を向いたら

今度は二人がぎゅうっ、って抱きしめてくれた。





｢…俺らも、気づいたら元に戻ってて、
何がなんだか分かんなかった。

周りの後輩は何事も無かったように接してくるしさ。｣



「…俺ら、一瞬夢かと思ったんだよ。
でも二人同時に同じ夢見る事なんてありえねぇし、
なによりカンタのスマホに入ってたオムライスの写真。

あれで、やっぱ夢じゃねぇんだ、って思ったんだ」



「…もう、ぜってー居なくなんねぇから」



｢約束する。｣



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