ちび溜りボンドはいかが？《水溜りボンド》

dwarf*1 ページ1

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「お前は…何回同じ事を言えば分かるんだ！！」



『はい、申し訳ありません…。』





今日もまた、会社で同じようなミスを繰り返して、

上司に怒鳴られる。





“俺たちもう…別れよう”





…大好きだった彼氏に振られたのは、つい先日の事だった。



私情を仕事に持ち込むなんて社会人として失格だと思いながらも、私の人生をより一層明るくしてくれていた人が居なくなって落ち込むのは当然、なんて開き直ったり。





「…お前どんだけ怒られてんだよ。」



『うるさいな、仕方ないでしょ』





デスクに戻ってすぐ、

笑いながら言ってきたのはいつも私の隣で仕事をしている同期のジロー。





「彼氏なんてすぐ出来るって、そんな落ち込むなよ」



『だからちょっと黙りなさいよ。女には困りません、みたいな顔して』



「そんな顔してねーよ。笑」



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『お疲れさまでしたー…』





自分がしでかしたミスのせいで、

誰も居ないオフィスに挨拶をしたのは午後11時。





「今度残業する事になったら一緒に残ってやるよ」

なんて言いながら帰っていったジロー。


くそぅ、あいつ絶対嘘だ。また同じ事言って帰ってくぞあれは。





ずっと座っていたせいで足もパンパンだし、

半ばやけくそで、コンビニでからあげとカロリーの高いスイーツを買って帰宅。





『ただいまー…』



｢あ、帰ってきたよトミー！｣



「お、まじー？」





…ん？



誰も居ないはずのリビングから聞こえてきたのは男性の小さな声。しかも二人。





何事！？と慌ててリビングに行って電気を付けるもやっぱりそこには誰も居ない。

いや、確かに聞こえた気がするんだけどな…。





『疲れてるんだな、私』



｢大丈夫？｣



『ぎゃっ、』





女性らしさのカケラも無い声を出したけどそれどころじゃない。

さっきよりはっきりと聞こえた声は、足元から。



おそるおそる聞こえた方を見ると……こ、小人？





『え、待って、なんだろ、ほんとに疲れてる私』



｢んははっ、幻覚とかじゃないよ？｣





喋ってる、まばたきしてる、動いてる…。





『きゃぁぁぁ！！』



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