好きです、せんぱい。《水溜りボンド/トミー》

☆おまけと言う名の自己満足 ページ31

.



『せーんぱいっ』



「……」



『せーんーぱーいっ』



「……」





助けてください。


さっきからこれです。





ジローせんぱいと美咲せんぱいが購買に行ってから数秒。





「二人きりで食べたかったんだけど」


ですよ。





いや、きゅんと来ますよ！？当たり前じゃないですか、きゅんと来ますよ！


でも、美咲せんぱいとジローせんぱいも一緒に食べたいって言ってるし…





『…いいじゃないですかぁ…みんなで食べるご飯も美味しいですよ？』



「…Aはそれでいいの？」



『はいっ。せっかくお二人が誘ってくれましたし』



「…ふーん」



.



『…なんて、嘘です』



「っ、？」



『私も二人っきりで食べたいな、なんて…わっ』



「じゃあ二人で食べたい…」





思いっきり抱きしめられて、ちょっと甘えた声。

はうぅ、せんぱい可愛い…





『んん、で、でも…』



「行こう」





突然腕を引かれた。





『えっ、？』





行ったのは屋上の入り口の反対側。





「ここならばれない」





せんぱいがそう言った瞬間、二人が帰ってきた。





｢…あれ？Aちゃん達が消えたー！！｣



｢二人でイチャイチャしたいって事だろ、多分｣



｢うー…Aちゃーん…｣



『…美咲せんぱ…』





思わず出ていきそうになったけど、





『っわ、』



「行くなってば…」





気づけばまた、せんぱいの腕の中。





『…はぁい…』





今、せんぱいがあぐらをかいてる上に座らされている形。

うん、なかなかに恥ずかしい。





「A…」



『はいぃ…』





耳元で囁かれて力が抜ける。





「…可愛い」



『なっ、なんですかそれ…ひあっ…！？』





何をするのかと思ったら。





ちゅっ、…ちゅっ…





せんぱいが、私の耳にキスし始めた。





『あっ、ちょっ、せんぱ…美咲せんぱい達いる…っ！』



「うるせぇ。」



『っ、…』




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