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佐久間side
雑誌の撮影の日時や場所は全部阿部ちゃんの方がやってくれて、後は撮るだけ。
1つ言われたのが、ストリートダンスの時の格好で来て欲しいって事だけで特にない。
何やるんだろう?
「佐久間、行くよ?」
阿部ちゃんも一緒に行くと言う事もあって、服装がオシャレ。
少しダボッとした黒のシャツに、少しだけ見える白T、焦げ茶のゆるっとしたパンツ。
それに合わせた黒っぽいスニーカー。さりげなくネックレスもしている。
うん、オシャレすぎるよ?!
佐久間さんよりオシャレ!!?
「阿部ちゃん、オシャレ」
「そう?佐久間の方がかっこいいけど」
これとか、あれとか、ってキャップとブルゾンを見ている。
いや、この格好、全部阿部ちゃんのチョイス。この格好が似合うって、言ってくれたから着てるだけなんだけど。
「ふふ、行こうか」
手を差し出されたは良いけど、佐久間さん、子供じゃないよ??
「佐久間はすぐに、どこか行くでしょ」
呆れたように言う阿部ちゃん。
佐久間さん、悲ピーマン!どこか行かないってば!
そっと手を握ると、ぎゅっと握り返される。
歩いてる時にさりげなく歩道側に立たせてくれたり、自転車とすれ違わないように避けてくれたり、とにかく阿部ちゃんは紳士だ。
うん、阿部ちゃん、絶対モテる。
「うん、ここだね」
色々な会社が入っている総合ビルの一角で行われるらしい。
どんな所か、今更ながらに緊張する。
「大丈夫、佐久間なら出来るよ」
入口に立った阿部ちゃんの言葉にとても安心できた。
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作者名:まっくろねこ | 作成日時:2020年7月10日 23時