18 ページ19
阿部side
うん、どうなってるんだろうね?
「佐久間さん、心配でやんす!!」
ふっかと会ってくるって出掛けた佐久間。
今、帰ってきてリビングで大事な話があると言ったから、何かと思えば上の一言を言った訳なんだけど。
「うん?どこが心配なの?」
「佐久間さん、阿部ちゃんと一緒にテレビに出たいの!!」
嗚呼、つまり。
俺が出たがらない理由を知りたいって感じかな。うん、話の筋はわかった。
佐久間は心配し過ぎて、話の主語が飛んで訳分からなくなってるって所かな?
「ふふっ、ふっかに聞いたんでしょ。で…俺に聞けって言われた感じかな」
「阿部ちゃん、エスパー?透明人間??」
いや、考えたらそうなったんだよ。
エスパーでもないし、ましてや透明人間でもない!飛躍し過ぎ!!
「佐久間が分かりやすいだけだよ。それで、何を聞きたいの」
「阿部ちゃんが何でそんなに寂しそうなのかなーって」
「佐久間がテレビに出て、どこか行っちゃいそうだなって。そんな感じだよ」
うーん、って言ってるから微妙な感じ。
どこか行っちゃいそうだなっていうのは本当の事。でも、佐久間はその奥にあるものが知りたいんだろうなって思うけど、まだ話せないな。ごめんね。
でも、佐久間は納得してないから。
「じゃあさ、佐久間。俺の気持ちの整理がつくまで待ってくれないかな?」
「阿部ちゃん、言ったね?ほんとだね??」
「うん、ほんと。ちゃんと話すよ」
録音したからね!って録音した声を聞かせてくる佐久間。言質は取られていたって訳か、中々やるなぁ…、面白いから良いけど。
そんな簡単に話せるような程、俺はまだ抜け出せてないからね。
だいぶ、時間かかりそう。
226人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まっくろねこ | 作成日時:2020年7月10日 23時