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阿部side
パシャパシャ。
今回のテーマは、夏という事で浴衣を着て、ついでにうちわも持って。気分も少しだけ夏になりつつある。
少しずつポーズを変えなながら、康二はめちゃくちゃええで!ってニコニコしている。
何をしても褒めてくれるのは、彼が関西出身だから、だろうな。
「阿部ちゃん、めちゃくちゃかっこええやん!!」
撮った写真を見せてくる康二。いや、康二の腕が良いからだと思う。
「タクマくんも一緒に撮れたらええな!」
そう言って始まった佐久間探し。でも、何となく動くのは面倒でずっと楽屋に居た。
さっさと浴衣を脱いで、普段着に戻る。そこにふっかが来た。様子を見る限り、暇してたと言う所か?
うん、ふっか社長じゃなかったっけ??
「今日も良かった。やっぱり、阿部ちゃんは変わってないな」
「変わってないなら、良いけど。まあ、一般的には良くないか」
なんて、他愛もない話をしていた。
そこに、バンッと勢いよく扉が開いたかと思えば、佐久間が居て。
よくよく聞いたら、俺を探していたらしい。
だけど、何か素直になれなくて気がついたら、ふっかにブラック阿部ちゃん降臨って言われていた。
佐久間の顔がコロコロ変わって、言いたい事も手に取るように分かる。それが面白い。
「顔に出てるんだよ。…ばーか」
素直じゃないなぁ、って自分で呆れる。それから佐久間が帰りたいと言い出して、外に出る。
でも、佐久間って色白いから肌が弱い。いつも帽子を被っているんだけど、帰りた過ぎて帽子を被ることをせずに出たらしい。
仕方ない、でもこういう所はちょっと抜けてるな。俺の帽子でも被らせよう、後々大変な事になるからね。
深めに黒の帽子を被らせて、手を引いて、日陰になる様な所を選ぶ。
「阿部ちゃん、暑くない?」
「ん?大丈夫だけど??」
とか言ったけど、実際はめちゃくちゃ暑い。
灼熱地獄って言いたいよ。まあ、夏だし太陽真上に有るから仕方ないんだけど。
だから、家に着いた頃には佐久間は暑さで見事にバテてた。脱水が心配だから水分補給して、部屋で涼む事にする。
…なのに、なんで、佐久間はくっついてくるんだ?!暑いって!
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作者名:まっくろねこ | 作成日時:2020年7月10日 23時