今日も絶賛猫かぶり

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江「路地裏での殺人事件…ねぇ？」





敦「武装探偵社のすぐ近くに，しかも今朝に……物騒ですね」






江「嗚呼…」






今，この2人は今朝起きた殺人事件の現場に行く途中である





といっても，目と鼻の先だが…






「お前ら，ようやく来たか」





おっと，言わんばかりにもう着いてしまったようだ





敦「は，はい！現場の方は……！！！」






江「っ…これはこれは…」






現場を見た瞬間，敦は嘔吐しそうになるのを耐え，乱歩はほんの少しだけ顔をしかめる







「酷いものだろう？4人の遺体が原型を留まらない有様。おまけに死因は不明

凶器らしきものとしてメス，ハサミ，カミソリが周囲に落ちていた」






そう言って刑事が差し出したのは，袋に入れられた武器だった






江「ふむ…なるほど，わかっているのはこれだけかい？」






「あぁ」







江「はぁ…ほーんと，最近の警察たちは僕がいないと何にもできないんだから！」






やれやれ，と首を横に振りながら乱歩は肉の塊に近づいた







江「(普通の人間ならあの凶器でこれほどの殺害は不可能だ。おまけにあの凶器の取手は血まみれ。普通ならありえない……しかもこの遺体…まるで体の中に小型爆弾が仕込まれたかのようだな)」






敦「あ，乱歩さん！これ！この跡は…どうにか証拠になりませんか？」







乱「えぇ？」






敦が指さしたコンクリートの壁には何か傷があった






乱「ふむ…よくやった敦君！これは立派な証拠になる！」






そして乱歩はタッタっと軽やかなリズムでコンクリートの壁に近づいた






乱「(この傷はおそらく殴ってできたもの…被害者が仮に殴ったとしても，ここは脆いから成人男性の大人の力でも普通に割れる。せいぜいこれぐらいの跡をつけるのは…)」







乱「よーし！今のところある程度の情報が集まった！」







「本当か！？」






敦「さすがです…！」






乱「えっへん！耳をよくかっぽじって聞くは良い！

壁の傷からするとあれは女性が子供が殴ってできた傷，つまり犯人は子供…いや女性の可能性が高い」





敦「え！？でも，女性が大の男4人をこんな無残な姿にできるわけが…」






乱「“普通”の女性ならね…この死因はおそらく血管爆発…それを引き起こして殺したのだよ」





敦「っ…！つまり犯人は…」






乱「そうさ……犯人は異能力者の女性」





そう言って乱歩は眼鏡を取り出した

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