今日も絶賛猫かぶり3

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『何奴も此奴も……ロクなもんもいねぇ』




てかさっきの夢だったのか？夢だよな？




久しぶりに変なことが起きて頭が追いつかないんだが？






『まぁいい，さっさとスーパーに行って買い物して帰るか……っと，すみません』





独り言ぶつぶつ言ってるとトン，と誰かの肩とぶつかった






「いえ，此方こそ……で？何街を呑気に歩いてるんですか？特一級危険異能力者の自覚がおありで？」





『は？』





ゆっくり上を見ると，丸メガネの男がこちらの手首をつかんだ





「石川A。貴方はこの横浜に野放しにすると危ないので……」






『お前………もしかして社畜？』






「は？」






Aが真顔でそういったも無理はない。だって男は目にクマがあるしかなり疲れきった顔をしてあるから







『分かる……分かるぞ？毎日毎日残業残業で眠りたくても眠れないこの希望の与えられた地獄をさまよう気持ちを…！
とりあえず有給は取らないと法律違反になるから貯蓄していた有給を有効的に使えよ？』





ビシィッ！と指を指しながら真顔でそういうA






「貴方に法律違反と言われる日が来ると思いませんでしたよ」





『全く，異能特務課も大変なことで……ねぇ，坂口安吾』




ニヤリと笑いながらフードを深く被る





坂「……ご存知いただいたとは」





『私のことを誰と思ってるんだ？お前ぐらいちゃんと頭の中に入ってる』





坂「ふっ，そうですか。ならば話は早い，おとなしくお縄について頂きます」





そう言って見せてきたのはキラリと光る銀色の手錠






『お前….私の異能力について知ってるよな？たったこれのみで拘束すると？』





坂「その対策については他に考えております，どうぞご心配なさらず」






『へぇ……いいぞ，ほら，とっととやれ』





Aはおとなしく両手を差し出した





坂「……ずいぶんとあっさりとしていますね，軍警にはちょこまかと逃げるくせに」





『だってあいつらごときにこの私が捕まっては私のプライドが汚れる

だからどうせ捕まるならレベルの高いところに掴まろうと思っただけだ，私のどうしようもないプライドだよ』





坂「プライド……ですか」






『そうだよ。昔からこうなる運命は見えていた，死罪になるも拷問されるも今はもうどうやっていい

どうぞ煮るなり焼くなり好きにしろ』





フード内からわずかに見える青がかった灰色の目が坂口安吾を捉える

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