星空に願いを込めて ページ24
西岡side
ずっと不安やった。
次怪我をしたら、野球できへんのちゃうかって。
ここにいれへん様になるんやないかって。
考えれば考えるほど息苦しくなって、寝れない。
だから、いつも星を見に外へ出る。
野球の神様はいてる、
頑張ってれば必ずご褒美をくれる。
けど。遅すぎやないやろか?
俺はいつまで待てばええの?
・
・
・
背中にAの体温を感じながら、堪えてたものを少しずつ出してく。
あえて何も言わないこいつの、ぶきっちょな優しさが今は心地いい。
西岡「俺、ほんまかっこ悪いな。」
半分おどけて半分は自分への皮肉。
そんな俺の気持ちは知らんはずやのに。
「そうやって剛はため込んできたんですか?」
西岡「…。」
「自分が壊れてしまう前に、誰かに話しましょうよ。私達、仲間じゃないですか。」
西岡「…っ。」
泣かせんなや。バカ。
いっつも無愛想で、冷たいくせして。
ほんまは誰よりも優しくて。
「剛は1人じゃないんですよ。」
西岡「さん、きゅっ、なっ。」
なんか分からんけど今まで背負ってた重荷が降りた気がして。
一気に楽になった。
けど、1人になりたくない。今だけは。
西岡「怖い、ねん。」
「何がですか?」
西岡「たまにな、古傷が痛むんや。その度に、明日試合出れへんくなったらどうしよって。野球できなくなったらどないしよって。」
自分でも信じられへんくらい涙があふれてきたとき。
背中の温もりが、離れて。
「隣、失礼します。」
いつもよりドキドキしてる自分がいる。
「今までたくさんの事を乗り越えてきたんです。剛にはきっと、おっきなご褒美が来ると思いますよ。野球の神様から。」
西岡「当り前や(笑)」
神様、Aが今ここにいる事は、小さなご褒美ですか?
だとしたら俺、もうちょっと頑張れそうです。
「じゃあそろそろ行きますね。」
立ち上がるA。
今だけは、俺のワガママ聞いてくれへんか。
西岡「待って。」
座ったまま、両手を引き寄せて。
「え?」
Aの体に頭を預ける。
抱きしめてもらってるような状態。
西岡「ちびっとだけ、このまんまでいさせて欲しい。」
今だけは
このまま俺を受け止めていて
無言で頭を撫でてくれる。
その温もりが。
俺の気持ちも溶かしてく。
82人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
soft(プロフ) - ななみんさん» ほんとに不器用なのよこの子!←誰ー笑笑 さあ、誰なんだ!? (2016年1月11日 21時) (レス) id: 6e1dcb83a7 (このIDを非表示/違反報告)
soft(プロフ) - かいちゃんさん» さっさと踊って咲かせぇぇえ!! 誰でしょう!? (2016年1月11日 20時) (レス) id: 6e1dcb83a7 (このIDを非表示/違反報告)
ななみん - あらあら…ご愁傷さまチーーー(º ロ º )ーーーン…しゃかもと何かこの感じがいいんだよなぁ…(突然)助けに来てくれたの誰だろ?やっぱトリさん?それとも剛?意外に良太さん?能見さん…はないな(笑) (2016年1月11日 19時) (レス) id: 878c566972 (このIDを非表示/違反報告)
かいちゃん(プロフ) - softさん» なんやと、ごらぁぁ!!ってか助けに走ってきてくれたのは誰?!?!?!!!! (2016年1月11日 18時) (レス) id: fa35a049e8 (このIDを非表示/違反報告)
soft(プロフ) - かいちゃんさん» ワカランよこせゴラァー!! (2016年1月11日 17時) (レス) id: 6e1dcb83a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:soft | 作成日時:2015年11月1日 13時