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｢……それで、櫻井先輩に相談したの？｣
｢……え……どうして……｣
目は口ほどに物を言うというのは
本当によく言ったもので、
どうして知ってるの、と
相葉くんの綺麗な瞳が饒舌に疑問符を並べる。
｢相葉くんならそうしそうだなって。それだけ｣
｢俺、なら……｣
｢でも今日は言わなかったね。心配かけたくなかった？｣
｢……うん｣
再び、ちょこまかと動き始める指。
ちょっと話の主導権握りすぎたかな、
普段から人の話を聞くだけっていうの
苦手だから上手くできなかったかもしれない。
｢……翔ちゃん、ね。なにか隠してるの｣
ふわり、ふわり。
夜の緩やかな風が、彼の柔らかそうな髪を揺らす。
ふわり、ふわり。ゆらり、ゆらり。
｢俺と……多分かいちょーにも、隠してることがあるの｣
｢隠してること？｣
｢うん。多分……その手紙についてのこと｣
ああなんだ、気づいてるんだって
なんだか少し嬉しくて
それでも全てを話すわけにはいかないから
余計なことは言わないようにする。
ここまできて櫻井先輩の努力を無にするわけにはいかないし。
｢……Aちゃん何か知ってる？｣
……ここでさ、
知ってるよって教えてあげるのは
多分すごく簡単なことで
あの優しい帝王閣下の策略を明かしてあげるのは
きっととても容易なことで
そうすればきっと
相葉くんを通して大野先輩にも伝わるだろうし
櫻井先輩も変に気を張らなくて済むだろうし
一番簡単で、楽で、面倒じゃない方法。
……でもそれって、本当に私が望んだ結末なんだろうか。
櫻井先輩が描く、理想なんだろうか。
簡単な方法じゃなくて、面倒な方法をわざわざ選んだ櫻井先輩の気持ちを
完全に無視することにはならないだろうか。
｢……Aちゃん？｣
｢……ごめんね、ちょっとわかんない｣
｢翔ちゃんが何か言ってたとか……｣
｢無い……かな。先輩あんまり詳しいことは教えてくれなかったから｣
ごめんね。
ごめんね相葉くん。
いくら貴方を守るためとはいえ
貴方の意思を無視するような形になって
本当にごめんなさい。
｢……そっ、か｣
｢……うん、ごめんね｣
｢ううん、俺の方こそごめん。話聞いてくれてありがと｣
翔ちゃんには言わないでね。
悲しそうに笑う彼の姿に
櫻井先輩がうっすらと重なった。
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沙理那(プロフ) - どさんこさん» コメントありがとうございます^^末ズの事、実は私も少し忘れてて。ストーカー書ききって達成感を味わった直後に思い出してちょっとガックリきました(笑)これからもよろしくお願いします^^ (2016年11月5日 13時) (
レス) id: c7c004a3ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 沙理那さん» ごめんなさい！レスのしかたをこの間知りました！私間違えてましたね(^^; もちろんです！これからも楽しみに待ってます！ お身体に気を付けてください！ (2016年11月5日 11時) (レス) id: 58bc4590db (このIDを非表示/違反報告)
どさんこ(プロフ) - ストーカー事件も、主人公ちゃんの気持ちもひと段落して終わったー！と思いきや、末ズを忘れてました（笑）一件落着したんで、終わった気になってました笑 春になったら新入生がきてくれたら嬉しいですね！受かってますように！^^ (2016年11月5日 6時) (レス) id: 4b4ca81c6c (このIDを非表示/違反報告)
沙理那(プロフ) - ゆーさん» ありがとうございます！これからもよろしくお願いしますね(^^) (2016年10月29日 23時) (レス) id: c7c004a3ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 主人公ちゃんすごい良いです！いいキャラですよ！私は好きです( ´∀｀)これからも楽しみにしています！！ 主人公ちゃんがどうなるのかとか、これからの展開がすっっごい気になるところです！(*´∇｀*) (2016年10月29日 13時) (レス) id: 58bc4590db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沙理那
| 作成日時：2016年10月23日 23時
