白猫 ページ35
貴方「あなた、どうしたの？」
昔、毛むくじゃらの子猫を世話していた。当時の私は、会社にいる息苦しさで家を出たはいいが、あまりにもがらんとした家が寂しくて、よく野良猫と話してはご飯をやっていた。
今回もそれと同じだった。指輪を嵌めて、喋りかける。すると猫は不思議そうだったけど、こちらへと歩み寄ってきてくれた。
貴方「…撫でさせて、くれるのね」
「うん。だって君、あんまり泣きそうなんだもの。僕が傷つけたみたいじゃない？」
貴方「えっ泣きそう…？ご、ごめんね」
「いいよ、別に。僕だって寂しかったから」
そういうとその白猫は私の脚でまるくなり、そのまま寝息を立ててしまった。
「美味しいよ、君特性のご飯」
貴方「そっ…そう？嬉しいな、ありがとう」
そのご飯をとっても気に入ってくれた白猫は、それから毎日毎日家に来てくれた。
貴方「あなたの呼び名、なんて言おうかな」
「呼び名…？僕それ好きじゃないんだけど」
貴方「え…嬉しくならないの？」
私のお母さんは子供の頃、名前も貰えなかった。だから、名をくれたお父さんに感謝しているといつも言っていた。
「だってー縛られるみたいじゃない？名前って。必要な奴が好き勝手呼べばいいんだよ」
貴方「大胆な生き方をしてるのね。私は皆に付けてきたのに」
「なぜ？大変でしょ、いちいち考えるのは」
白猫が首を傾げるので、私は頭をそっと撫でた
貴方「それは大変だったけどね…皆、私にとっては家族同然だったの。一緒にご飯を食べて、喋って、遊んで…彼等は、優しい思い出をいっぱいくれたから、何か少しでも返したかったの」
皆ありがとうって言ってくれるから、気が付かなかった。この白猫のような猫も、いるんだな…
「そういうことなら名前つけてもいいよ」
貴方「えっいいの？」
「家族って形容したのは君が初めてだから。君の家族に僕もなりたい」
ぴんと尻尾を立ててそういう白猫の言葉が嬉しくて、私は「うーんと、えーっと」と考え出した
「そんなに考えなくてもいいじゃない。僕はしろいんだから『しろ』とかさ」
貴方「そんな安直な！？」
「長いと忘れちゃーう」
早速飽きたらしい白猫がそう言う。
貴方「…でも、私もそれがいいな。しろ」
「ふふ、そうでしょ。流石僕だよね？」
猫…しろの不思議な自信に適当に相槌を打って答えた
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雛。(プロフ) - 黒猫♪♪さん» 黒猫様、ごめんなさい…(´･ω･`)前回の更新からだいぶ間が空いてしまいましたね…気を付けます (2018年12月24日 9時) (
レス) id: f844b188b2 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - 待ってました！更新ありがとうございます！！ (2018年12月20日 10時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - 過去を持ち込んでくるとはｯ!!本当雛様神……これからどうなるのか楽しみにしてます！ (2018年8月23日 19時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
雛。(プロフ) - 黒猫♪♪さん» 雲雀さん小さい頃の旅行の時、夢主とやった約束をずっと守り続けていたのに夢主自体がいなくなってしまって迷子のような気持ちですね…(´・ω・｀) (2018年8月23日 18時) (レス) id: 420098c989 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - あぁぁぁ！！ひばりさーーーーーーん！！！！！ (2018年8月22日 7時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀条雛
作成日時：2017年8月12日 23時
