番外編 ページ22
時は遡り、これはまだイタリアにいた頃の二人のお話。
貴方「兄様っ」
まだ幼いAがディーノにしがみつく。
デ「ん？Aどうしたんだ？」
ディーノは目を細めて片方の手に書類を持ち、もう片方の手で器用にAの頭を撫でる
貴方「兄様の姿が見えたので…あ。じゃなくて！しょ、書類持ちます、貸してください」
少し出た本音を慌てて隠し、書類を持つと言われる。
こういう場合は素直に持たせた方が良いことをディーノは知っていたので
デ「そうか？じゃ、頼むな」
いつみても本当に可愛い妹だな、と心の中でディーノは思いながら少しの書類を渡すと
貴方「！っありがとうございます！」
予想通りに嬉しそうに笑ってくれた。
それがとても嬉しくて、可愛くて、二人で笑いながら部屋へ向かった。
・
時間が過ぎて、辺りは夜。
ロ「降ってきたなー」
信頼する部下のロマーリオが窓に視線を向ける。
ザァアア、と強い雨だ。
デ「雷でも鳴ったりして、な」
と言うと、ビクッとAの肩が跳ねるので、しまったとディーノは後悔し、慌てて訂正する。
デ「す、すまん！A、大丈夫か？」
貴方「に、兄様…」
とその時。最悪だ、と思うタイミングで。
ピカッ！ゴロッ…ゴロゴロッ！！
白い雷が近くで鳴った。
貴方「〜〜〜っ！！」
Aの顔からサァッと血の気を引いて、サッとソファにうずくまる。
デ「あ、結構近いな…A落ち着いて。ホラ、そこで寝ると、寝違えて身体痛めるぞ」
と促すと、Aがノロノロと顔を上げた。すでに涙目で、本当に嫌いだもんな…と思って頭をそっと撫でてやる。
デ「立てるか？」
コク、と頷くので、小さな頃とはやっぱり違うか、とも思い直す。
小さな頃は泣きじゃくって力が抜けて、立てなかったのだから。
でも、またゴロゴロ…となる度にビクッとして兄の体に抱きつくのは変わってないらしい。
デ(頼むから、そういうの俺だけにしといてくれよ…？)
幼い頃から好きだと言っている、恭弥と呼ばれる人物に同じ事されたら大変だ。
部屋につきガチャ、とドアを開ける。
デ「一緒に寝るか？大丈夫？」
コク、と頷かれてベットにもそもそと入る。
デ「おやすみA。お前に幸せな夢が訪れます様に」
小さな額にキスを落とすと、Aが呟いた
貴方「…兄様が出てくる夢かなぁ」
デ「俺も、Aが出てくる夢がいいな」
と会話した後、二人の一日が終わったのだった
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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雛。(プロフ) - 夜さん» 夜様、コメントありがとうございます！更新速度が遅くてすみません…(>_<)頑張ります！ (2016年6月11日 12時) (
レス) id: 420098c989 (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - この作品面白くて好きです(o^^o)頑張ってください*\(^o^)/* (2016年6月11日 8時) (レス) id: bd22931433 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - うん、大変 (2016年4月7日 15時) (レス) id: 518b96fd0d (このIDを非表示/違反報告)
雛。(プロフ) - レナさん» これ漫画のページとか巻とか探さなくちゃいけないから大変なんだよねぇ〜^^; (2016年4月7日 14時) (レス) id: 420098c989 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 久々の更新、楽しみにしてました！ (2016年4月7日 14時) (レス) id: 518b96fd0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀
作成日時：2015年3月15日 22時
