黄緑�� ページ17
side.Ryo
俺は何でここに来たんやろ。
何で記憶が無いんやろ。
ここに来る“意味”って何やろ。
考えても考えても分からなくて、分かるはずがなくて。
そんな時、隣から声がした。
「なぁ、リョウちゃん。」
「!?な、何?タツさん。」
突然話しかけられて、焦った俺は少し声が上ずる。
「そんな慌てんでええって(笑)
あのさぁ、呼び方変えへん?」
「・・・呼び方?」
「そ。リョウちゃん俺の事“タツさん”って呼ぶやろ?
なんか距離あって、たぁくん嫌やなぁ?」
ベッドの上からキラキラした瞳でこちらを見下ろすタツさん。
「そんな、急に言われても。」
「えぇ、決められへんの?じゃあ俺が勝手に決めたやつでええ?」
ダーリンとかええな。って素面で呟いてるタツさん。
ヤバいって直感で感じて、慌てて声を出す。
「あの!決めるから。自分で決めるから。
・・・じゃ、じゃあ“たっちゃん”か“たぁくん”どっちがええ?」
「え〜迷うなぁ。」
俺が、適当に出した二択に真剣に悩みだすタツさん。
・・・適当に出したけど、もうちょっとちゃんとしたやつ出せばよかった。
これから呼ぶって、どっちもハードル高いやん。
俺はそんなことを思っていた。
「決めた!たぁくんがええな。リョウちゃん、たぁくんって呼んで?」
タツさんが選択したのは“たぁくん”の方だった。
「た、たぁくん?」
首を傾げながら言うと、タツさんは、ボフッと枕に突っ伏した。
「え、何?なんかおかしかった?俺。」
慌てて尋ねると。「ちゃう。」とくぐもった声。
「ちゃう。リョウちゃんがかわいすぎるって思っただけ。」
「そ、そっか。」
おかしくないならよかったけど。
かわええって言われるのも、なんか複雑。
すると、またくぐもった声が。
「リョウちゃん、悩み過ぎたらあかんで。
時間が解決してくれることもあるんやから。」
・・・見抜かれてた。
さっき俺がずっと考えていたこと。
凄いなぁたぁくん。
「ん。分かった。おおきに、たぁくん。」
俺はそう言うと布団に入る。
今日は、いい夢が見れそうなそんな気がする。
「おやすみ、リョウちゃん。」
たぁくんの声が聞こえて、俺は目を閉じた。
.
その頃、違う場所で、俺とおんなじことを考えていた人がいたなんて。
俺に分かるはずもなかった。
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あんずみんと(プロフ) - 雅愛さん» コメント嬉しいです!ありがとうございます。こんな亀更新の作品を待っていて下さる方がいらっしゃると思うと本当に励みになります。ここから山場になりますので、ぜひぜひお楽しみに(*´▽｀*) (2017年9月29日 19時) (
レス) id: 9bdb6ebf5b (このIDを非表示/違反報告)
あんずみんと(プロフ) - NoahLさん» コメントありがとうございます。滞りがちだとは思いますが、一生懸命更新いたしますので、どうか最後までお付き合いください(●´ω｀●) (2017年9月29日 19時) (レス) id: 9bdb6ebf5b (このIDを非表示/違反報告)
雅愛(プロフ) - 初めてコメントします。この小説好きです!!楽しみに待ってますので、作者様のペースで、ゆっくりでも更新頑張って下さい！ (2017年9月28日 19時) (レス) id: 5040adfde3 (このIDを非表示/違反報告)
NoahL - メッチャおもしろいので頑張ってください!! (2017年9月19日 19時) (レス) id: 4c6cfc05cd (このIDを非表示/違反報告)
あんずみんと(プロフ) - ぱんだ野郎。さん» コメントありがとうございます(*´▽｀*)のろのろ更新だとは思いますが、ちゃんと完結させますので、ぜひぜひ最後までお付き合いください!!お楽しみに!! (2017年7月18日 21時) (レス) id: 72e4412768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんずみんと | 作成日時：2017年4月15日 11時
