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「え…ここ?」
「なに、他のとこがいーの?」
「いや…っ意外だなって思って…」
「ふーん」
彼が私を連れ出した先はとあるカフェ屋さんで、このお店は今女性達にとっても人気の場所だ。今予約を取るのにも1ヶ月はかかると言われているほどの繁盛具合のこのお店は私も丁度行ってみたいと思っていた所だった。
「あ、あの予約とかって…」
「あーなんとかなったから大丈夫」
「……」
彼がこの大人気の店を安易に予約出来た理由は大体予想できる。彼のルックスと金を巧みに使って店員を脅したのではないだろうか、そんな彼に苦笑いが零れた私はこれから食べるスイーツ達に口元の緩みが止められなかった。
「どれ食べる?」
広々とした店内に入り高そうなスイーツ達が並ぶメニューを見た私はその価格に驚きが隠せなかった。高校生が払えない値段ではないがやはり相当高級なスイーツのようでお財布が寂しくなってしまうのは覚悟した方が良いらしい。
私はメニューを一瞥すると何を頼もうかと考える。どれも高いスイーツばかりだがなるべく出費を抑えたかった私は少しばかり値段の安いショートケーキの場所を指さした。
「…これがいいです」
「えー?ケーキでいーの?パフェとか頼みなよ」
「ケーキ、好きなんです」
「へー」
私は彼にそう言うとメニューを閉じた。ふとメニューの1番前を見つめると堂々と書いてあった「期間限定いちごパフェ」の文字に私の軽い心が揺らぐ。だがこのパフェはこの店の中で1番高いスイーツらしいしここでこれを頼んでしまうと今月の生活が少々厳しい。
私は諦めるようにメニューを端に寄せるといつの間にか彼が店員さんを呼んでいたみたいで私の分のスイーツも頼んでくれる。
「蘭さんは何頼んだんですか?」
「んー?ひみつー」
「……」
そう意地悪気に微笑む彼は一体何を頼んだのだろうか、そんな私を他所に彼はテーブルに頬ずえを付いて私に色々な話を振ってくれた。学校の話、バイトの話、沢山話しているうちに自然に私の顔は綻び彼との時間が楽しくて仕方なかった。
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イオ(プロフ) - 続き楽しみです!更新頑張って下さい!! (2021年9月5日 19時) (レス) id: 750e30c04d (このIDを非表示/違反報告)
シーチキン(プロフ) - キュンッキュンッします!!更新楽しみに待っています! (2021年8月6日 7時) (レス) id: 05900c9320 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 灰谷兄弟好きなので嬉しかったです。続き楽しみにしてます。12年後の竜胆を作ってくれませんか? (2021年8月3日 4時) (レス) id: 87777bf704 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - 最近軽く蘭に沼ったと思ったらまんまと足元すくわれましたね笑 これからも楽しみに応援してます!! (2021年7月24日 0時) (レス) id: 6987777c86 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - 最近軽く蘭に沼ったと思ったらこの作品でどハマり…笑 これからも楽しみに応援してます!! (2021年7月24日 0時) (レス) id: 6987777c86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レモン | 作成日時:2021年7月19日 0時