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相談と醜態。 ページ30

「俺から!?」
「え。うん。」
「まぁ、別にいいか・・・。」

すると、キドはぽつりぽつりと話始めた。

好きな人とは長く一緒にいること。
それに甘えて、ずるずると一定の関係を
保ってきたこと。
そして、いい加減にその関係を変えたい
ということ。

「カレカノになりたいってこと?」
「まぁ・・・そうだな。」
「そっか。にしても、キドの好きな人かぁ。キドなら誰にでもOKされそうなのに。」
「んなわけないだろ。・・・そうだったらとっくにアイツに伝えてるよ。」
「だよねぇ。相手の気持ちが分かればいいのに。」
「だな。・・・アイツは自分の気持ちを隠すのがうまいからなぁ。」
「ふふっ。奇遇だね。僕の好きな人もだよ。」

そう言うと、キドは何に驚いたのか
少しだけ目を見開いた。

「どしたの?」
「あ、いや。お前から好きな人の話を口にするとは思ってなかったから・・・。」
「・・・あ。」

しまった。無意識に言ってた。

「カノ、お前天然かよ。・・・無意識に言ってたのか?」
「う・・・。」
「でも、新鮮だな。」

キドはそう言って
大人っぽい笑みを浮かべた。

「え、なにが?」

僕が不思議に思ってそう聞くと、
キドは「気づいてないのか?」と
なぜか目を細めてニヤニヤしている。

「だから、なにが!?」

「ふふっ。顔、赤いぞ?」

「ぅえ!?」

驚いて自分の頬に触れてみると、
少し暖かい・・・。

「〜っ!」

そのことに気づいてすぐ、ガバッという音が
つきそうなほど勢いよく腕に顔をうずめる。

「なんだよ。もっと見たかったのに・・。」
「見せるわけないでしょ!!・・・かっこ悪いし。」

目だけを覗かせて、
少しすねたように返事をすると、キドは
やれやれというかのように首を振る。

「だって珍しいじゃないか。カノが照れてるなんて。」
「〜っ!言わないでよ・・・。」

僕がさらに照れると、キドは
いたずらっ子のように可愛らしく笑う。

っていうか・・・。

「道徳の時間も見たでしょ・・・。」

あ、しまった。またやっちゃった・・・。
自分で言ったくせに、
また照れが僕に襲ってくる。

「あぁ。真っ赤だったな、そういえば。」
「だからっ!言わないで!!」

そして、僕はキドに今日
何回、醜態をさらすのだろうか。

またもやミスをして、
赤い顔をさらしてしまう。

「ふふっ。かわいいな、カノ。」
「っ・・・もういいや。」

僕が諦め半分でそう言うと、
「やっと、諦めたか。」と生意気なことを
キドは言う。

うぅ・・・いつか仕返ししてやる。

「で?お前の相談は何なんだ。」

乱れる心。→←赤い顔。



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設定タグ:カノキド , 学パロ , カゲプロ   
作品ジャンル:恋愛
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lemon - 閲覧ありがとうございます!あと少しで終わると思います。時間があれば番外編を書こうかと・・・。 (2017年8月6日 22時) (レス) id: 60c510cb67 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:lemon | 作成日時:2017年6月16日 20時

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