【おそ松さん】思い思われふりふられ【BL】

思い13「後悔」 ページ14

「はぁはぁ。はぁ……」


路地裏で蹲る。

猫、今日は一人も訪れない……。


おれの心が汚いかもしれないね。


___男に兄弟に、好きでもないやつに好きって言われてもさ。それって迷惑なだけだから。


そんな事思ってない。

だけど口先から出た言葉。


自分が気持ち悪くて嫌になる。


素直になれない自分が嫌いだった。

あの時だって、あんな事を言わなきゃチョロ松兄さんは……。


「くそっ」


後悔しても遅い。

そんな事分かってる。


だけど、おれは本当はチョロ松兄さんの事が。


「好き。好きなんだよ」


ごめんって言ったあの日。

兄弟だからって言ったあの日。


チョロ松兄さんはその日からぼくを避けた。


だから、ぼくはチョロ松兄さんの手を引いたんだ。


「……チョロ松兄さん」

「一松？」


！？

偶然なのか、必然なのか。


チョロ松兄さんがそこにいた。


「なにしてんだよ、一松」


汚いぼくを見ないで。

最低なぼくを見ないで。

嫌いなぼくを見ないで。


見ないで見ないで見ないで。


「チョロ松兄さんには関係ない……」

「関係なくないだろ。それに」


この後おれは、十四松にした事をもっと後悔することになる。


「十四松が泣いてたんだよね」

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