標的186:彼女の力 ページ19
ガチャリ、とドアが開けられる。先に応接室に入ったAに続きツナも顔を覗かせた。
ツ「(うわ…何か久しぶりだなぁ)」
ツナには応接室にはあまり良い思い出は無い。初めて来た時には、リボーンのせいで雲雀にボコボコにされたのだ。あれ以来、ツナの応接室のイメージは、完全に化け物の巣食うエリアとして確定していた。
資料を奥の執務机の上に置き、Aはそのまま部屋の端にある小さなキッチンへ向かった。取り出した物を見るに、コーヒーを作るつもりらしい。
座る許可を出さないということは、彼女はツナを座らせるつもりはないようだ。まあそうだよねと、彼女の性格を考えてツナは割り切ることにした。
ツ「あ、あの…今日は雲雀さん、まだ来てないんですか？」
貴「…数日前から続いているカツアゲ事件の犯人共に制裁を加えに行っている」
ツ「そ、そうなんですか…」
何となく気まずくなり、話しかけてみるも、結果は全く進展無し。
どうしようと考えている最中に、コーヒーは既に完成していたらしい。コトリと中央のテーブルに置かれたカップから、ほわほわと湯気が立ち登る。
貴「それで、聞きたいことというのは何だ。余り時間をかけてはいられないんだが」
ツ「あ、はい…こ、この前の…
…雪戦で使っていた力って、いったい何なんですか？」
貴「！」 ピク
コーヒーカップを持つ手が、口につく寸前でピタリと止まる。禁句だったのかとツナは動揺するが、ここで引き下がるわけにも行かない。そのまま彼女の回答を待った。
結構な静寂の後、Aの口が開く。
貴「…あれは、私にも詳しくは分かっていない。強いて言えるとするならば…生まれつき持っていたということ、そして私の内にあるエネルギーの巨大さが関連しているという事だけだ」
ツ「…？」
エネルギーとは何だろうか、死ぬ気の炎のような物なのか？
考え始めてすぐによく分からないという結論に達したツナ。もう一度説明をお願いしようとしたところで運悪くチャイムが鳴った。
貴「…予鈴だ。この話は終わりだ、さっさと教室に戻れ」
もうこの事については話したく無いと言う風にAは話を切り上げる。相変わらずよく分からないままであったが、時間も時間だ。ツナは追い出されるように応接室を出て、真っ直ぐ教室へと走って行った。そして、
ツ「うぎゃっ！」 ズデン
教室の目の前で再び素っ転び、再び顔面強打。大勢のクラスメイトの笑いの種になってしまった。
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さらち(プロフ) - れもんぐらすさん» 返信ありがとうございます…！それでも大丈夫です…！お待ちしてます(｡>ㅿ<｡) (2022年8月5日 23時) (
レス) id: 595843cf2a (このIDを非表示/違反報告)
れもんぐらす(プロフ) - さらちさん» コメントありがとうございます。こちら、何年も前に始めた作品故に、今となっては稚拙な所(というか恥ずかしい所)も多く…(^-^; それでももし需要があるのでしたら、色々と大幅なリニューアル、変更箇所があるかもしれませんが、良いでしょうか…？ (2022年7月25日 10時) (レス) id: c8d1ae373e (このIDを非表示/違反報告)
さらち(プロフ) - こちらもう更新はされないのでしょうか…？(´TωT｀) (2022年7月23日 3時) (レス) @page22 id: 595843cf2a (このIDを非表示/違反報告)
あんみっちゃん＠れもん(プロフ) - 白の狼さん» お返事遅くなりすみません、コメントありがとうございます！ オチアンケ、承りました！ とても、とても嬉しいです…！中々まとまりませんが、少しずつまた書いていきますので、よろしくお願いいたします！ (2020年1月22日 0時) (レス) id: 0243127d88 (このIDを非表示/違反報告)
白の狼(プロフ) - 面白いです！続き待ってます！オチはベルがいいです！ (2019年1月11日 15時) (レス) id: 35790cd4c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみっちゃん@れもん | 作成日時：2016年8月8日 10時
