おとぎ話で終わらせない (ページ14)

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火力ページ14

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放課後。

カリムから宴に誘われたAは、
「試食」としてカリム、ジャミルを連れて大食堂の厨房に来ていた。

「ほら、できたぞ。ジャガイモとひき肉のサブジだ」

ジャミルがAの前に料理が盛られた大皿を置いた。

Aはそれをじっと見ると、ゆっくり食べ始めた。

「…………」

無言で食べ進めるA。

カリムとジャミルは固唾を飲んで見守っている。

「…………んー。

とっても美味しいんだけど……

本格的とは言えないわね」

ようやく口を開いたAの意外な感想に
あんぐりと口を開けるカリム。

一方ジャミルはというと。

「ハァ……

やはり学園の厨房じゃ火力が足りないか」

参った様子で額に手を当てている。

そんな二人を見て、

Aは申し訳なさそうな顔をした後、

何かを思いついたのか顔を輝かせてこう言った。

「いいアイディアがあるわ!!」

＊

「なんでオレ様がこんなことを……」

Aの魔法で固定されたグリムが、

嫌々炎を吹く。

炎は先程とは違い、大きくメラメラと燃え盛っている。

「おぉ、いい火力だな!」

そして数分後、サブジが出来上がった。

「ん～～! 美味しいっ!!

やっぱり火力は大事よね!

…………じゃ、夜もこの調子でよろしくグリム」

「ふ、ふなﾞぁ～～～～!?」

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熱砂の国(=『アラジン』)の舞台を
インドと考えて話を創っております

ご了承ください