帽子 ページ9
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『…、……、なら、俺からも教えてやるよ。オマエは弟の命を奪われた時、何を思う？』
「…、…どういうイミだ。」
『そのままの通りだ。相手は手をゆるめるつもりもない。どれだけ助けようとしても、自分の良心が働いても、相手はナイフを振るってくる。相手は自分の大切なものを奪おうと、この世から消し去ろうとする。
なら、護るしかない。暴力にはそれに勝る暴力しか対抗できない。
それを奪われた時も、消し去られ塵になったとしても、中には憎しみで他人を殺めるやつだっている。』
そしてそれが、悦となる。サンズはたらりとひどく汗をかいているようだった。
『…言っとくが、お前が思うようなことをここでする気はねえよ。少なくとも自分にしっかりとした殺意を持って殺しにかかってくるヤツ以外はな。
オマエも俺も、それは望んでなんかいない。』
「……ハハ、とんだお話だな。理解はできないけど。」
理解なんてされなくていい。一生この感情は押し殺して生きていくしかない。
『……、気分悪い。外の空気吸ってくる。』
理解なんて、される必要なんてない。
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スノーフルの外れ、先程サンズと会った方へと戻りたかったが見たことの無い道に出る。
『…、……。』
トリィに会いたい。
心が苦しくなればなるほど、冷や汗が頬を伝う。酷く寒い。雪もほろほろと降り始めており、トリィと会う前に道に迷うんじゃないかと思ってしまい首をブンブンと振る。
重たい体を動かして、1歩1歩前へと進む。
雪が、酷くなってきた。
足を進める度に、視界がグラグラと揺れている。雪もかなり積もってきており脛あたりまで埋まってしまう。
ここは、一体どこだろうか。先程細い橋を渡り、よく分からないスイッチを踏んずけたような気がしたが、気のせいだろうか。
『……。』
寒い。
目の前に小屋、というか見張り台というか、屋根がある建造物を見つける。横に看板が立っているが雪が積もっていて字が見えない。手も悴んできている。
裏に扉があり、雪が邪魔だったが無理やりこじ開け中に入る。
『…今更…戻っても…、意味、無いよな…。』
悴む手でファスナーを開け、中から緑のニット帽を出す。穴ぼこだらけになってしまっているが、大事なものだ。
はぁ、とため息をついてフードを被る。起きたら少しは良くなってるといいが。そんなことを考えながら重い瞼を閉じた。
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はしばみの揚げ物(プロフ) - お騒がせしました、作品シリーズ一覧から飛びますと下書きページに飛んでしまうのでしっかりと下から飛んでくださいな皆様(* 'ᵕ' ) (2021年10月30日 8時) (
レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 真面目な話、割とバグらせちゃったから下のこの小説の続編を見るは押さないでね！バグって(自分の頭が)下書き＆パスワードつけたまんまで忘れちゃった☆ URL貼っておくのでそちらから飛んでください…！お手数かけます！！アホ抜かしてすいませんしたぁ！！！！！！ (2021年10月30日 0時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
モブくん＿通行人A(プロフ) - ｱｯｱｯｱｯ無理ｯｯ好きｯｯｯ (2021年10月29日 23時) (レス) @page50 id: f25d375883 (このIDを非表示/違反報告)
さき - いやぁ・・・！なんか、もうっ、すごいです！応援してます！ (2021年10月29日 22時) (レス) @page50 id: d336e73bb4 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - モブくん＿通行人Aさん» ありがとう、好ッッッ……(((( (2021年10月28日 6時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：胃酸先生。 | 作成日時：2021年9月29日 16時
