疑い ページ8
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「なんだ、ニンゲン、知り合いか?」
「ううん。知らない。」
「あー、アンタ、遺跡から出てきたんだろ?あの"おばさん"は元気にしてるか?」
『…トリィのことか?まぁ、元気ではあったと思うが。いつもの調子を知らないから分からんが、パイを出してくれた。』
顎を触りながらそう言う。
「で、パピルスは何してたんだ?」
「パズルの設計図を作ってたんだ、キサマは面白いことを知ってるなッ!」
そう言い弟_もといパピルスはぐしぐしとフリスクの頭を撫でる。フリスクはというと無表情ではあるものの、少しだけ嬉しそうというか、口の端が上へと上がっていた。
「そうだ、オイラ、傭兵さんと話したいことがあるんだ。とりあえずオイラの部屋に来いよ。」
『…、あぁ。』
階段の手摺を掴んで部屋を見渡し、とてとてと歩いていったサンズの後を追う。パピルスとフリスクは歩いていく俺をガン見する。視線が痛い。
中に入る…と、まず第1の印象を言おう。何だこの部屋。
部屋の中央にはランニングマシーン(起動中)、部屋の中で起きている竜巻、シーツは謎に丸められているし部屋の隅には付箋が貼られた靴下がある。部屋の隅に埃が溜まっていることからある程度しか綺麗にされていないんだと分かる。
『…あー、それで、話とは?』
さっさとこの個性的な部屋から出て行きたい気持ちを抑え、サンズにそう話を振る。
「まぁ、そうだな。単刀直入に言うが……、
お前、何者だ?」
今までとは打って変わって気配すら違う。眼窩から覗く瞳はフッと消え、声色も何処か違う気がする。
『…、……、名前を明かせない理由は仕事柄と言ったはずだが。傭兵という仕事上、名は明かせない。』
「いや、じゃあ別の言い方をするぞ。…お前は何人殺した?」
『………。』
「尊い命を、幾つ潰した?答えろ。」
『…逆に何故俺が命を潰したと思えるんだ。』
「EXPとLvの数値だよ。しかも異常なくらいのさ。」
サンズは骨の指を立ててそう言った。Lv?EXP?ゲームの世界じゃあるまい。この世はゲームのように甘いものじゃねえ。
『意味が分からねえな。Lv?ここはゲームの世界でもアニメの世界でもないんだ。ふざけで言っているのなら大概にしろ。』
「イミが分からねえなら教えてやるよ。その数値は誰かを殺す度に増えていくんだ。アンタの数は37Lv。相当狂ってやがるよ、アンタ。」
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はしばみの揚げ物(プロフ) - お騒がせしました、作品シリーズ一覧から飛びますと下書きページに飛んでしまうのでしっかりと下から飛んでくださいな皆様(* 'ᵕ' ) (2021年10月30日 8時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 真面目な話、割とバグらせちゃったから下のこの小説の続編を見るは押さないでね!バグって(自分の頭が)下書き&パスワードつけたまんまで忘れちゃった☆ URL貼っておくのでそちらから飛んでください…!お手数かけます!!アホ抜かしてすいませんしたぁ!!!!!! (2021年10月30日 0時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
モブくん_通行人A(プロフ) - アッアッアッ無理ッッ好きッッッ (2021年10月29日 23時) (レス) @page50 id: f25d375883 (このIDを非表示/違反報告)
さき - いやぁ・・・!なんか、もうっ、すごいです!応援してます! (2021年10月29日 22時) (レス) @page50 id: d336e73bb4 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - モブくん_通行人Aさん» ありがとう、好ッッッ……(((( (2021年10月28日 6時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胃酸先生。 | 作成日時:2021年9月29日 16時