三途 ページ47
Sans
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あいつの体が見つかったのは、次の日だった。
コアの熱暴走を抑える為の氷の上でぐったりとしていたのが発見されたらしい。あと少し発見が遅ければ氷と一緒にドボンしていたということ。
「………。」
感じるのは、無だった。
アンダインや皆にひどく言われた。何も感じないのかと。
そんなこと、気にしている暇すら無かった。また何も無かったかのように時間軸が巻き戻されまた平然と友達に戻って笑ってる。アンダインだってパピルスだって、今日あった全てを忘れる。
皆、知らず知らずに他人の死の上で笑っているんだ。
「…、これだから、諦めたんだよ。」
何にも期待しなくていいんだ。期待するだけ疲れて裏切られるだけだから。
黒。
「………。」
あいつのソウルの事、何も言えてなかったな。
もっといい言葉かけてやれたのにな。
バカだったなぁ。
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アルフィーが、Aが助かるかもしれないと電話をかけてきた。急いで近道を使って研究所まで飛ぶ。他にも声を掛けていたようで、アンダインやパピルス、フリスクが居た。
「アルフィーはかせ!本当に傭兵が助かるのかッ!?」
「…助かる、かもしれない。…でも、もしかしたら…目が覚めたら、もう傭兵くんじゃなくなってるかもしれない。」
どういうことだ、と皆首を傾げた。アルフィーは目を伏せ、気まずそうにもごもごと話し出す。
「……もう、辞めた研究の話なんだけれどね。死んだモンスターを生き返らせるっていう研究をしてたの。…でもずっとダメだった…。研究は失敗ばかりで、その、"借りたモンスター"の親御さんとかから毎日電話や手紙がきて、その、すっごく、危険なことなの…。」
「…危険なことでも、傭兵さんが助かる確率はあるんでしょ?かけてみないと。」
フリスクがそう言うとアルフィーは少しだけ頷いた。
「…失敗したら、どうなる?」
そう問いかけた。アルフィーは肩を揺らしてう、と言葉を詰まらせた。
「……、アンタのしてきたことは知らないけどさ、親御さんから毎日電話とか何とかって…余程酷いことをしてたみたいだな?」
「う、その、えっと」
「…やめろサンズ。今は口喧嘩をしてる場合じゃないだろ。」
アンダインが制止の声を上げた。いつもの奴の声とは裏腹に、酷く低く、真剣な声色だった。いや、ここにいる誰もがそうだった。
「…それでも、やるしかないの。傭兵くんが助かるには、それしかない。」
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はしばみの揚げ物(プロフ) - お騒がせしました、作品シリーズ一覧から飛びますと下書きページに飛んでしまうのでしっかりと下から飛んでくださいな皆様(* 'ᵕ' ) (2021年10月30日 8時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 真面目な話、割とバグらせちゃったから下のこの小説の続編を見るは押さないでね!バグって(自分の頭が)下書き&パスワードつけたまんまで忘れちゃった☆ URL貼っておくのでそちらから飛んでください…!お手数かけます!!アホ抜かしてすいませんしたぁ!!!!!! (2021年10月30日 0時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
モブくん_通行人A(プロフ) - アッアッアッ無理ッッ好きッッッ (2021年10月29日 23時) (レス) @page50 id: f25d375883 (このIDを非表示/違反報告)
さき - いやぁ・・・!なんか、もうっ、すごいです!応援してます! (2021年10月29日 22時) (レス) @page50 id: d336e73bb4 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - モブくん_通行人Aさん» ありがとう、好ッッッ……(((( (2021年10月28日 6時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胃酸先生。 | 作成日時:2021年9月29日 16時