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カクテル ページ45

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逃げ出した。牢屋の格子に使われていた木は随分と警備が甘く、少し窮屈だったが抜けることが出来た。

外に出ると夜だった。随分とあの小屋で寝ていたようだ。

『っ、』

言い表せない感情が、言葉が混ざりに混ざりあって涙が出た。苦々しい感情が決壊したダムのように流れ落ちて積もった雪を濡らした。



『……、』

GRILLBY'S、と書かれた店の前で立ち止まる。いや、ここの場所で止まる気はなかった。ただ、歩みを進めるのが、…何もかもが、嫌になっただけ。

『…。』

すん、と鼻をすすった。

「………。」

カランカラン、と扉のベルが揺れる。グリルビーズから人が出てきた。顔…というか、服以外は真っ赤な炎で出来ており、夜の街には似つかわしくない明るさだった。

「…、もう店は閉めるが。」

『……、…、そうかい、入る気もないから別にいいよ。』

「………、」

がし、とその炎頭の人が自分の腕を掴んで店の中へと引っ張る。

『は、は?』

「…夜のスノーフルは寒い。中に入れ。」

『……あんた、店は閉めるって言ったろ?自分の言ったことと大分矛盾してるようだが。』

「分かっている。私はお前を客として中に入れた訳ではない。」

半ば強引にカウンターの前に座らされる。

「酒は何がいい。」

『……、…、…、ジントニック。』

目を伏せた。

「…OK。」







「お前、飲み過ぎだ。」

『…っあ゙ー、平気だ、飲みすぎぐらいが、ちょうどいいだろ』

酒焼けか、喉がガラガラとする。

「没収。」

『…あと1杯だけ。』

「さっきもそれ言ってただろ。」

『うあーつれねえの』

グリルビーはため息をついて酒を片付け始めた。それをぼーっと眺める。

『…オマエ、おれのなまえおぼえた?』

溶けきった口調でグリルビーにそう言う。こちらに背を向けたままA、と言った。

『…ん、よかったよかった、』

俺は、ちゃんとここにいる。









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はしばみの揚げ物(プロフ) - お騒がせしました、作品シリーズ一覧から飛びますと下書きページに飛んでしまうのでしっかりと下から飛んでくださいな皆様(* 'ᵕ' ) (2021年10月30日 8時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 真面目な話、割とバグらせちゃったから下のこの小説の続編を見るは押さないでね!バグって(自分の頭が)下書き&パスワードつけたまんまで忘れちゃった☆ URL貼っておくのでそちらから飛んでください…!お手数かけます!!アホ抜かしてすいませんしたぁ!!!!!! (2021年10月30日 0時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
モブくん_通行人A(プロフ) - アッアッアッ無理ッッ好きッッッ (2021年10月29日 23時) (レス) @page50 id: f25d375883 (このIDを非表示/違反報告)
さき - いやぁ・・・!なんか、もうっ、すごいです!応援してます! (2021年10月29日 22時) (レス) @page50 id: d336e73bb4 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - モブくん_通行人Aさん» ありがとう、好ッッッ……(((( (2021年10月28日 6時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:胃酸先生。 | 作成日時:2021年9月29日 16時

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