芝居 ページ15
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その時、アンダインと呼ばれた人物と俺の間の地面から槍とは違う、骨が壁を作るように出てきた。
『…は、』
そのまま尻もちを着く。後ろに気配を感じ、振り返る。
「もーッ!飲み物を取ってくるって言ったままどっか行っちゃうんだもん!心配し…てなくも、なくもなくもなぁーいッ!」
『…パピルス…。』
「パピルス!なぜ邪魔をする!そいつはニンゲンだぞ!」
「ニンゲンだっていいでしょ!ニンゲンは、…傭兵は…オレさまの…友達なんだぞッ!!」
俺を庇うように前へ出てそう言ったパピルス。友達だなんて言われたのはいつ頃だろうか。"あいつ"は、言うことは無かったか。
✻ 俺たちいいパートナーになれるよな!
パートナーなんて、相棒なんて、友達なんて。
何重にも重なった糸が切れてしまうように、関係は脆い。実際に見てきた。
✻ 俺は、この国の悪事を公表しなきゃならない。…今だ、貧民層が出来てしまっているのも、きっとこれのせいだから。
あぁ、俺のパートナーは、相棒は、親友は、どこへ行ってしまったんだ。
奴は"あいつ"じゃなかった。
『…ぁ、ぐ…』
起き上がるも、血が流れたせいか貧血気味になり倒れそうになる。
「にぇえ!傭兵ッ!大丈夫!?」
『…っあー、平気だ、大丈夫、だから。』
大分血が固まったものの、この所しっかりと食事も摂っていないし体調不良にストレス溜め込んでたらまあ、貧血も起こるだろう。
『…あいつには…、フリスクには、手を出すな。ニンゲンが憎いなら、俺を憎め、殺せ。俺の魂なんてくれてやるよ。
でも、ガキのあいつはまだなんにも知らねえ。知らないから何かに染まりやすいんだ。善にも悪にも。』
戦いなんて教えちゃいけないんだ。争いなんて、知ってはいけないんだ。
「………、」
『…あいつの命を狙ってみろ。お前のソウルを俺がズタズタにしてやる。』
「……、クッ、ククッ…。」
『…、何がおかしい。』
いきなり笑い出す鎧の人物。アンダインといったか。
「ククッ、いやな、フリスクとは違う新しいニンゲンが落ちてきたとアルフィーから聞いたんだ。フリスクにも聞いて、ひとつ芝居を、とな。」
『…芝居?』
「あぁ。サンズの家に居ると聞いたから、フリスクを抱えて様子見に行った。気絶した…_と、思わせる為にフリスクはスヤスヤと眠り、私はあたかもフリスクと戦ってきたような素振りを見せた。」
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はしばみの揚げ物(プロフ) - お騒がせしました、作品シリーズ一覧から飛びますと下書きページに飛んでしまうのでしっかりと下から飛んでくださいな皆様(* 'ᵕ' ) (2021年10月30日 8時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - 真面目な話、割とバグらせちゃったから下のこの小説の続編を見るは押さないでね!バグって(自分の頭が)下書き&パスワードつけたまんまで忘れちゃった☆ URL貼っておくのでそちらから飛んでください…!お手数かけます!!アホ抜かしてすいませんしたぁ!!!!!! (2021年10月30日 0時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
モブくん_通行人A(プロフ) - アッアッアッ無理ッッ好きッッッ (2021年10月29日 23時) (レス) @page50 id: f25d375883 (このIDを非表示/違反報告)
さき - いやぁ・・・!なんか、もうっ、すごいです!応援してます! (2021年10月29日 22時) (レス) @page50 id: d336e73bb4 (このIDを非表示/違反報告)
はしばみの揚げ物(プロフ) - モブくん_通行人Aさん» ありがとう、好ッッッ……(((( (2021年10月28日 6時) (レス) id: f8654c08a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胃酸先生。 | 作成日時:2021年9月29日 16時