共依存２【三途春千夜】

愛たい ページ16

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あれから私は何分かその場に座り込んで吐き気が去るのを待っていた。時期に吐き気も収まり濡れたままの髪の毛でベッドに再び飛び込むと彼の匂いが微かにする。そのまま目を瞑りじっと彼が帰ってくるのを待ってはみるものの何時間もそうしているうちに深夜の2時を回ってしまっている。

仕事が長引いているのだろうか、こんなことになるなら彼と一緒に仕事に行けば良かった。彼の事を考えれば考える程に一人が寂しくて仕方なかった。
目を瞑っていると睡魔が襲ってきてもう少しで意識が落ちるというところで扉の開く音がした。私はベッドから飛び降り彼の元へと走っていく。

「っはるちよ、おかえり…！」

「…あ"〜頭痛てぇ」

「どこか怪我したの？」

「んーいや、あー…」

私の問いかけに曖昧に返答する彼に首を傾げていると彼が私の方に倒れてきて肩に寄りかかってくる。腰に手を回され首筋に頭を埋められた私は明らかにいつもとは違う彼の雰囲気に異変を感じた。彼の身体からきつい酒の香りがして状況を大方察した私は彼の重心を戻そうと必死に身体を捩らせる。

「はるちよ、ねえはるちよ」

「あー？」

「お酒飲んできたの？」

「いやアイツらに飲まされた」

「アイツら？蘭達のこと？」

「…お前、俺以外の名前呼ぶんじゃねえよ」

彼はそう言うと腰を掴む手に力を入れ甘えるように私に縋る。突然の出来事に顔に熱が溜まる私はいつもとは違う甘い雰囲気を漂わせる彼に対してどうすれば良いのかわからずその場で固まってしまう。

「抱かせろ、今すぐ」

「ま、…って昨日沢山した…！」

「知ってる」

そういう彼は私の首筋にキスを落とした後頬や目や鎖骨などのあらゆる箇所に口付けを落とす。身を捩らせる私の腰と後頭部に腕を回し逃げられないようにホールドすると耳朶を甘噛みし始める。



「会いたかった」




耳元に口を近付けそう囁く彼に肩を揺らした私はその言葉に固まり嬉しさと恥ずかしさで顔に熱が溜まる。そんな私の顔を覗き込み…照れてんの？と言う彼を他所に私は彼の腰に抱き着き甘え返すように胸板に頭を擦り寄せる。久しぶりに彼の本音を聞けた気がして何より私と彼は同じ気持ちなのだと思い私は嬉しさで胸がいっぱいだった。





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