【d!】天と地の吸血鬼Ⅱ (ページ34)

今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:23,830 hit

81話ページ34

何も考えられないっ

誰か止めて....助けて...っ

tn｢A！大丈夫か！？｣

『うぅっ...』

ふらつきながらAはゆっくり立ち上がる

os｢トントン、Aの様子...何かおかしない？｣

tn｢頭打って少し目眩起こしとるだけやろ...もう大丈夫やA.....｣

『う"ぁ....あぅ...』

トントンの服の袖を強く握る

tn｢どないしたんや....｣

倒れている黒マントの男の方から甘い香りが漂う

喉が渇いたな...

少しふらつきながら男の方へ歩く

――――――――――――――――

gr｢駄目だ！トントン！Aを押さえろ！｣

tn｢え！？分かった｣

トントンはグルッぺンに言われた通りAを捕まえ床に倒し押さえた

『う"ぁっ！あああっ！！』

トントンに押さえられたAは急に暴れだしトントンから離れようとする

tn｢何がどうなってんねんグルッぺン！｣

グルッぺンはオスマンに支えられながら押さえられたAの元へ近寄る

そして、しゃがみこみAの顎を掴み顔を上げた

gr｢吸血鬼...｣

tn｢は？｣

gr｢信じられんが、Aは吸血鬼になっている...どういう事だ...？｣

Aはグルッぺンを睨みながら唸り手に噛み付いた

tn｢ちょ、A！何して...｣

グルッペンの手から血が出て床に垂れ落ちた

tn｢A！離れや！｣

『う"ぅ"ぅ"！』

トントンはAをグルッぺンの手から離そうとする

sn｢何してるの？｣

トントンの後ろからしんぺい神が歩いてきた

tn｢しんぺい神？何でお前がここおるん｣

sn｢なんか嫌な予感がしたからね｣

しんぺい神はAの傍に行くとしゃがみこみAの首に注射針を刺した

しばらくするとAはグルッぺンの手から離れ眠ってしまった

tn｢何打ったんや？｣

sn｢ただの睡眠薬だよ...俺が変なのわざわざ作って持ってくるわけ無いじゃん｣

注射器を直しグルッぺンの手当をする

os｢グルッぺン大丈夫？｣

gr｢...傷が結構深いな...｣

sn｢応急処置だから帰ったらちゃんと治療するからね｣

そう言いガーゼの上に包帯を巻く

sn｢よし、後は...みんなを運ぶだけだね｣

背筋を伸ばしみんなを運ぶ

屋敷の外に出るとエーミールと鬱がいた

結局、あの餓鬼と名乗る執事は何者だったのか...

？『グルッペン･フューラー...僕はまた、みんなの役に....たてた...かな....』