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「千ちゃん・・・！？」
「俺も欲しいの、お願い・・・この可愛い衣装着てたら興奮してきちゃった」
いいでしょ、とバックルを外そうとする千賀の手を慌てて宮田は止める。何で？とでも言わんばかりに口をへの字に曲げる千賀に小さく微笑むと、ここに座って、と宮田はソファーをポンポンと叩いた。
「ねぇ、何で」
どっかりと隣に座る千賀の頭を宮田が撫でると、千賀は拗ねるようにして俯いた。宮田はそんな千賀の肩を抱き寄せる。
「・・・玉が好きなら、そんなことしなくていいんだよ」
「・・・っ、うっ、だって・・・玉、急におミツのことばっかりで俺に対して冷たくなって・・・！」
俺だって大好きなのに、と千賀が薄っすらと涙を浮かべたのを確認して、宮田は何度も背中をポンポンと叩く。昨日VIPルームで玉に怒られたことにショックを受けたのか――それは自分もそうかもしれない、と宮田は昨日玉森に詰め寄られた時のことを思い出す。二人の悪戯を止められないどころか、大事な人に頼まれていたことを忘れて、その曝け出された素肌に瞳を奪われて――
「ほら、泣かないで。元気出して・・・玉が本気で怒ってたらあの程度じゃ済まないよ」
それでいて結局は全員を許してくれた――その一本芯の通っている男気のある姿が本当にかっこいい、と宮田は玉森の姿を誇らしげに思い浮かべ、小さく微笑んだ。
「うん・・・」
「それに千ちゃんのことは大事な友達だって言ってたよ！」
「・・・おい！それはフォローになってないっ！」
零れそうになっていた涙を指先で拭うと、千賀はその手で宮田の肩をバシッと叩いた。痛たた、と宮田は苦笑いを浮かべながらも、ようやく笑顔になった千賀を見て嬉しそうに微笑む。
「玉は今、出会った天使に・・・キタミツが愛おしくてしょうがないんだよ」
ほらキタミツ可愛いし、と宮田が笑うと、確かに認めざるを得ない、と頷きながらも、その瞳が笑っていないことに気がつき、顔を覗き込む。
「ねぇ、宮田・・・そんなにおミツが気になるの？」
「えっ、なんで・・・」
「・・・本当に玉とおミツに結ばれてほしいって思ってる？」
もちろんだよ、と即答しながらも、宮田は千賀の見抜くような純粋な視線に自分の心に動揺が走ったことを感じた。
「嘘は・・・やだ。本当のこと、言って」
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作者名：ほわわ
| 作成日時：2019年7月25日 1時
