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「・・・ああ、“cotton”さん？やっぱり追加で依頼しようかな。うん、報酬はすぐに」
詳細はメールするのでよろしく〜、と玉森は口元に笑みを浮かべて電話を切った。
「ねぇ、玉・・・コットンって誰？」
というかもっと俺に構って、と千賀は玉森の肩に寄り添う。
「いいんだよ、千賀さんは気にしなくて」
玉森の隣でその身体に腕を絡めていた千賀は、つれないその言葉にムッとして頬を膨らませる。そんな千賀を気に留める様子もなくメールを打ち込む玉森に、千賀は顔を背けて今度は二階堂の膝の上に腰かける。
「千賀、重い！ソファー広く使えよ」
「・・・もう、みんな冷たい！俺にもっと優しくして！」
「玉、ゴメン、遅くなって」
すると、VIPルームの扉が開き、息を弾ませた宮田が中に入ってくる。
「・・・ミツはちゃんと送り届けた？」
「いや、先に報告した通り。公園までしかついて行けなかった」
なるほどね、と玉森はメールを送信すると、ソファーにもたれかかる。
「まぁ、ミツから連絡も入ってるよ・・・お疲れ様」
玉森は机の上に置かれていたミネラルウォーターを宮田に投げる。ありがと、とそれを受け取った宮田は、それを一気に飲み干していく。ふぅ、と息をつき汗を拭く宮田がイスに腰を落ち着けたのを確認して、玉森は三人を見据える。
「まだ天使ちゃんにちょっかいだしたことに怒ってるの？」
「そこについてはまぁ言いたいことはあるけど、結果的にミツと距離を縮められたから大目に見てあげるよ」
良かった、と千賀が二階堂に抱きつく。二階堂も千賀に腕を回しながらも、二階堂は訝し気な表情を崩さなかった。
「じゃあこれ、何の集合？」
作戦会議だよ、と玉森は少しだけ表情を柔らかくする。
「今週末、ミツと会うことになってる」
「キタミツに聞いてるよ、玉」
「へぇ、良かったじゃん」
「・・・もう、玉ってば、おミツのことばっかり！」
三者三様の反応に、玉森は思わずクスッと微笑む。本当にその通りミツのことしか考えられない――玉森の笑みには次第に艶やかさが混ざりこんでいく。
「三人にも同席して欲しいんだけど」
「えっ、いいの！？デートじゃないの！？」
「変な横やりが入らないように見張ってて欲しい」
俺とミツの時間を邪魔されたくないんだ、と玉森は真剣な瞳で三人を見つめる。
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作者名：ほわわ
| 作成日時：2019年7月25日 1時
