5-8 side:K ページ37
5-8 side:K
「そうかもしれないけど・・・玉に本当に怒られるぞ!」
頼むから大切に扱ってくれ、と戸惑う宮田に、負けないでくれ、と俺は心の中で願ってしまう。すると、立ち上がった千賀が宮田を後ろから羽交い締めにする。
「せ、千ちゃん!」
「とにかく宮田は邪魔しないで!」
口元に笑みを浮かべていたはずの千賀が、俺と目が合った瞬間に、急に見下すような鋭い視線になる。先ほどまでの女子みたいな質問をしていたときとは別人のように――
「・・・玉の寵愛を受けるなんて許さない・・・!ニカ、お願い!」
「じゃあ、服脱がせるか」
「痛っ!!」
二階堂が乱暴に俺をソファーの上に引き倒す。すでに全部開けられていて、素肌が皮のソファーに擦れて痛い。二階堂が俺の太腿の辺りに乗っかってきた。首根っこを抑えられて襟足を引かれて、俺は背中を曝け出した。その場所に触れる柔らかい感触――それが二階堂の唇だと気がつくのにそんなに時間はかからなかった。
「やぁ・・・んっ・・・!」
「この声、堪らなくね?」
もっと鳴かせたい、とでも言わんばかりに二階堂は、今度は背中をなぞる様に舌を這わせてきた。ブルッと身震いがその度に起きる。嫌だ、と俺は何度も首を横に振った。
「やっぱり背中も肌が綺麗〜!うらやま〜!」
「・・・本当に、綺麗だ。キタミツ・・・」
背中越しでも、今は全員に熱視線を送られていることが分かる。俺は顔を伏せて、瞳をギュッと瞑った。
「ちょっと我慢できないかも・・・」
「・・・やっ!!あっ・・・触らないで・・・!!」
ツーっと臀部の割れ目をなぞる様に指が走ると、俺の恐怖感は最高潮に達そうとしていた。ベルトが外される絶望の音に耳を塞ぎたくなってしまう。
「・・・助けて・・・」
きっとまた助けに来てくれる、と俺は触れられるたびにゾクッと込み上げる感情に、声にしてしまいそうな名前を噛みしめる。その名前を呼んだら、今の俺が嘘で塗り固められた人間だということがばれてしまう。玉の正体を掴むまで、俺は堪えなければならないのだ。けれど、二階堂にどんどん触れられて、吐息が荒くなって、口を閉じていると熱の逃げ場がどこにもなさそうで――ハァッ、と大きく息を吸うために口を開いた瞬間に我慢できなくなってしまいそうになる。
――助けて・・・藤ヶ谷・・・!!
「何やってんだよ、お前ら!」
next→5-9へ
563人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ほわわ | 作成日時:2019年5月7日 0時