12時に解ける魔法（玉北） (ページ37)

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Voice of a Miracle⑭ ページ37

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まいたま 2018年9月20日

『やほ！

おミツのプレゼント買いに行こうかな。

いろいろ知って欲しいからお洋服にしようかな。

でもサイズが分からない・・・

自分のサイズでかったらダメだよね。笑

でもプレゼントだから本人に聞けないし。

くそ～悩むぜ。

一か八かで買ってみて・・・ダメならその時また考えればいっか。

ほ！な！』

――ただ、ひたすらに君に会いたくて。

　舞台終わりで家にたどり着いた俺は携帯を握りしめてベッドに倒れこむ。心臓は妙な期待を抱えて高鳴り始めていた。

――ごめんね、ずるい手を使って。

　ピンポーン、とインターホンが鳴り、俺はガバッと跳ね起きて駆け出した。玄関までの道のりをこんなにも長く感じたことはない。確認もそこそこに俺はドアを開いた。
「・・・ミツ・・・！」
「玉ちゃん、お疲れ様」
　はにかんだ柔らかい笑顔を浮かべるミツを、俺は思わず両腕でかき抱いてしまった。伝わってくる熱を帯びた体温――きっとミツは急いでここに来てくれたに違いない。
「・・・ミツ、ミツ・・・！！ごめん、俺・・・！」
「・・・サイズ違うの買われると困るから、測られにきたよ」
　ふふっ、とミツの柔らかい吐息が俺を掠める。俺のメッセージを紐解いてこうしてここに来てくれたミツ――舞台に集中できるようにしてくれたのに申し訳なくて、でも会えたことが嬉しくて、俺の心の中はたくさんの感情が渦巻いてぐちゃぐちゃになっていくようだった。
「玉ちゃんが背負うものは多くないほうがよいかと思って我慢してたけど・・・」
　その言葉に、俺は抱擁をやめて、ミツの薄っすらと涙の滲んだ瞳を見つめた。
「俺もすごく会いたかったよ、玉ちゃん・・・！」
「ミツ・・・！！」
　ゆっくりと顔を近づけて、そっと唇を重ね合わせる。ミツの誕生日に触れ合ったばかりなのに、もう懐かしい感じがして――もっと欲しくて何度も角度を変えて感触を確かめる。ミツが俺の背中にギュッと腕を回し、しがみついた。俺も応えるように、ミツの身体に腕を回し、手のひらで撫でまわしながら何度もミツを抱きしめていることを実感する。次第に指先を衣服の中に潜り込ませていくと、ミツの吐息がどんどん甘く激しくなっていく。途切れたキスの合間に、ミツは幸せそうに微笑む。ミツはいつも俺にたくさんのものをくれる。大好きな可愛い微笑み、そして――
「もっと・・・サイズ確認していいよ・・・」

――いつも俺を甘やかしてくれるその優しい声。

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