カップル玉北編-after talk-�� ページ41
-after talk-��
「女装した北山が本当に可愛かったから、ニカの撮影が終わったら・・・って思っていたのに、まさか今度は玉に邪魔をされるなんて」
「・・・ちょっと、ガヤ・・・！ミツは俺と付き合ってるんだよ！何、平然とそんなこと・・・！」
「・・・今までは渉が何とか俺達をなんとかしようとしてくれてたから、その気持ちがありがたいと思って静観してたけど・・・」
そう言ってため息を一つ吐くと、藤ヶ谷は玉森を鋭い視線で見据えた。
「そろそろ本気で行くから・・・覚悟しとけよ、玉」
「・・・っ！ガヤ・・・ミツには絶対手出しさせないから！！」
玉森は踵を返し、控室の外に出た。勢いよく出てくる玉森に、北山と横尾はびっくりしたように視線を送る。
「玉ちゃん！？」
「・・・ミツ、おいで！！」
玉森は北山の手を取ると、一目散に駆け出していく。呆然と二人の背中を見送った横尾はゆっくりと部屋から出てくる藤ヶ谷に駆け寄る。
「太輔・・・まさか」
「ああ、宣戦布告した・・・渉、作戦会議の準備を」
ようやく、と横尾は藤ヶ谷の肩を抱く様にして喜ぶ。バシバシ、と背中を叩くと、痛い痛い、と藤ヶ谷は苦笑いを浮かべた――
***
「ミツ、いい？絶対にガヤと二人きりになっちゃダメ」
「えっ、どういうこと！？」
「・・・ガヤがミツを狙ってる」
「・・・ま、まさか！」
藤ヶ谷がスナイパーってこと？と頬を抑えながら戸惑う北山に、そうじゃなくて！と玉森はギュッと北山を抱きしめた。
「とにかく俺の言うこと聞いて、ミツ。後、何かあったらすぐに俺に話して」
俺もそうするから、と玉森は北山の頬にそっと口づける。頬をカアッと赤らめると、北山はコクコクと何度も頷いた。
「本当に可愛くて純粋で・・・俺の大切な恋人だよ、ミツは」
「・・・玉ちゃん・・・かっこよくて優しくて・・・本当に大好き」
顔を向かい合わせフフッと微笑みあうと、二人は目を閉じてそっと唇を重ねあう。少しだけ湿ったようなリップ音が静かな廊下に響いていた。その様子を他のメンバーに見守られていることには気がつかずに――
「・・・ヒュー、あの二人、ヒュー！」
「しっ、冷やかしちゃダメだろ、ニカ」
「本当にラブラブだなぁ、玉とキタミツは・・・」
「・・・た、太輔・・・」
「・・・大丈夫。危機を乗り越えたから、ちょっと盛り上がってるだけだ・・・北山は必ず俺の腕の中に引き込んで見せる」
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作者名：ほわわ
| 作成日時：2018年1月15日 0時
