Interchange!!vol.1(玉北・入れ替わりパラレル) (ページ39)

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カップル玉北編-after talk-⑤ ページ39

-after talk-⑤

「でもみっちゃん、俺の夢は太輔とみっちゃんに毎日おいしいご飯を食べさせてあげることなんだ」
　気持ちは嬉しいけど・・・と北山はいったん心を落ち着かせたかのように、ピタッと大人しくする。横尾もそっと北山から手を離した。
「大体、よこーさん、それはよこーさんの夢でしょ？藤ヶ谷の気持ちも考えないでそんなこと・・・！」
「えっ、まさか、みっちゃん・・・気がついてないの！？」
「えっ！？何に！？」
　あちゃー、と横尾は思わず頭を抱えてしまう。北山は何度も頭上に疑問符を浮かべるかのようにキョトンとしてしまう。
「太輔～ごめん、みっちゃんが想像以上に鈍かったよー！」
「・・・俺が鈍い・・・？藤ヶ谷が・・・？」

「「ええっ！？」」

「・・・気がついてたぁ！？」
　外にいる北山が叫んだのと同じタイミングで玉森は思わず声をあげてしまう。本当にガヤ！？と玉森はびっくりした面持ちで藤ヶ谷を見つめた。ああ、と藤ヶ谷は落ち着いた様子で玉の視線に応える。
「ど、どこらへんで！？いつから！？」
「・・・迎えの車から降りてきて玉の格好をした北山が“藤ヶ谷”って呼んだだろ・・・そのときに」
「えっ、それでなんで！？」
「あの“藤ヶ谷”ってイントネーションで俺を呼ぶのは北山だけだからな・・・だから玉の姿を認識した時、頭の理解が追いつかなくてちょっとびっくりしたけど」
「そんな呼び方で分かるなんて・・・」
「・・・北山のことなら何でも分かるからな・・・あの呼び方は北山にしかできない」
　その言い方ちょっと棘があるな、と口元を緩ませる藤ヶ谷に玉森は唇を尖らせて見せる。
「・・・えっ、じゃあ俺だって分かっててあんなに優しくしてたの！？膝ポンポンとか肩にそっと触ったりとか」
　まぁそうだな、と藤ヶ谷は淡々と返事をする。玉森は顔を俯かせ拳を握った。
「・・・ガヤ、気持ちは嬉しいけど、俺にはかけがえのない恋人のミツがいる。だからガヤの気持ちには・・・」
「待て待て、玉。何でそんな話になるんだ！？」
「んっ、だって中身が俺だって分かっててそんなことしてたなら・・・」
「・・・俺は北山にばれずに北山の身体に触れるな、って思っただけだ」
　キョトンとする玉森に藤ヶ谷はクスッと微笑む。
「いいか、玉。よく考えろ・・・付き添ってもらうだけなら北山は別に女装じゃなくてもよかっただろ？」

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