Interchange!!vol.1(玉北・入れ替わりパラレル) (ページ44)

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カップル玉北編-after talk-⑩ ページ44

-after talk-⑩

***

　それから数日後。

「玉ちゃん、玉ちゃん！！」
「ん、ミツ？どうしたの？」
　いつもと同じように玉森の部屋で過ごしていたところ、少し慌てている北山の声にソファーに座っていた玉森は後ろを振り返る。こっちに来て、という言葉にベッドに歩み寄ると、玉森はにやけたようにベッドに腰をかけている北山の肩に触れる。
「待ちきれなかったの、ミツ？」
　じゃあ早速、と玉森は北山の肩を抱き、衣服の上から胸元をなぞる。あっ・・・、と甘やかな声を上げながらも、ハッとしたように北山は手にしていた原稿をキスしようと迫る玉森の顔にそっと押しつけた。
「うわっ、ミツ、もう今更照れなくても・・・」
「そうじゃなくて！」
　そう言って玉森は北山に手渡された原稿を手にした。目に飛び込んでくるのは、兄組のにこやかな３ショット写真。自分でポーズを決めたからよく覚えている。そういえば確かにセンターにいたらやたら藤ヶ谷に肩や腰を触られていたような、と玉森はハッと思い出したように唇を尖らせてしまう。
「この間の入れ替わっていた時の取材・・・気になったから先に原稿を見せてもらったんだけど・・・」
「うんうん・・・俺、ちゃんとミツっぽいでしょ」
　恋人のことは何でも答えられますよ、と玉森は得意気に微笑んで見せる。
「・・・どこがっ！？」
　少し頬を膨らませている北山の姿に、玉森は頭をポリポリかきながら原稿に視線を落とす。北山も寄り添うようにして、該当の記事を指で指し示す。
「今、食べたいものは『焼肉』・・・ま、これはいいか。メンバーを食べ物に例えるなら『焼肉』・・・特に玉ちゃんは美味しそうですね、ふふふ・・・って何これ！！」
「あ、言ったかも！」
　いや玉ちゃんしか言えないから！と北山は他人事のように返事をする玉森に北山は頬を膨らませる。
「しかもその後の記者さんの質問に『はい、超肉食です！！』って・・・好きな人にはどうなるかって質問なのに・・・！」
「あー・・・そのとき質問あんまりちゃんと聞いてなかったかも」
　とにかく肉と答えなきゃって思って、と玉森は頭をポリポリとかく。
「しかも恋人とロマンティックなひと時を過ごすなら・・・『焼肉』って！これ絶対にこの間のデートのことを話してるじゃん」

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