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やっぱり、夢なんじゃないかなって思ってた。
昼間モトキと会った時から、なんか現実味がなかったんだ。
ダ「いってー…」
マ「はぁ…間一髪……。」
ぺ「まじびっくりした…。」
ザ「A!大丈夫!?」
ン「怪我無い!?」
モ「無茶するなぁもう。」
シ「危ねぇだろ馬鹿何やっ…て……。」
だって、6年だよ?
6年間、ずっと会いたかった人たちが
今、目の前にいる。
6年分のつらさや、寂しさが一気に押し寄せてきて
涙が止まらなかった。
いたたまれなくなって手で顔を覆って下を向いた。
ザ「あぁぁ!A!どっかぶつけた!?痛いの!?」
ン「泣かないでー!」
ダ「お前ら落ち着けって!」
ほら、みんな困ってるよ。何か言わなきゃ。
でも、出てくるのは涙だけで、言葉が出てこない。
ぺ「A?ほんとにどこか痛いの?」
マ「大丈夫か?病院行くか?」
大丈夫って。どこも痛くないよって言いたいのに、声が出ない。
シ「おい…顔上げろって……。」
モ「…A?」
どうして、みんなそんなに優しくするの?
私には、そんな風に声をかけてもらう資格なんて…。
シ「…じゃぁ、そのままでいいから。話だけ聞いとけ。」
『っ……!』
いつまでも言葉を発しない私に、シルクが穏やかな声で話し出した。
シ「まぁ、結論から言うと、お前がいなくなった理由は俺ら全員知ってる。」
『え……!?』
モ「Aがいなくなってから、シルクとぺけと俺で柳田さんを問い詰めたんだ。」
ぺ「結局、Aの居場所は分からないままだったけどね…。」
そう、だったんだ。
ダ「んで、そのあともンダホとザカオを筆頭にしてずっとお前を探してた。」
『!?』
マ「近所の人も誰もAの居場所知らないから、マジ情報集まんなくてさ。」
ン「フィッシャーズの活動として県外に行ったりした時も頑張って探したけど…。」
ザ「知らない土地で情報集めなんて、なかなか上手くいかなかったよね。」
私を、探してた……?
ずっと?6年間も?
なんで…。
『…なんで……?』
※長くなるので次へ行きます。
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作者名:リィオ | 作成日時:2018年5月1日 1時