【Fischer's】会いたい (ページ14)

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シルクside

次の日
モトキとぺけたんと一緒に柳田を屋上に呼び出した。俺らの表情は岩みたいに硬いのに、柳田はすっげー嬉しそうな顔して着いてきた。

屋上について話を切り出そうとすると、急に柳田の方から喋り出した。

柳田「あのね？私、シルク君たちにお願いがあるの！」

『は？』

柳田「みんなってフィッシャーズってグループ名で活動してるんでしょ？すっごく楽しそうだなぁって思って！だから、私もフィッシャーズに入れてほしいの！」

『………はぁ？』

いきなり何こいつ馬鹿なん？
俺らの意味不明ですっていう空気ガン無視して柳田は話し続けてる。

柳田「ほらぁ、月島さんがいなくなったでしょ？だから私が代わりに入りたいなぁって！ね？いいでしょ？」

「「『……………。』」」

3人揃って絶句だった。

でも

確信は持てないけど、なんとなくわかった気がした。
Aがいなくなったのはこいつが原因だと。

ぺ「…ねぇ、前にさ。Aと一緒にご飯食べたよね？」

柳田「え？うん。それがどうしたの？」

『単刀直入に聞くわ。あいつに何言ったの？』

柳田「……え？」

モ「とぼけないでよ。Aが俺たちに黙っていなくなるなんてありえないから。」

『あのときお前がなんか吹き込んだんだろ。』

自分に対して向けられている疑いの目にようやく気づいたのか、柳田は表情が固くなった。
そんで取り繕うように早口でまた喋り出した。

柳田「し、知らないよ！月島さんが勝手にいなくなったんじゃん！てかあの子ひどくない？ずっと一緒にいたシルク君たちに一言も挨拶しないまま転校してったんでしょ？薄情だよねー。あ、そういえば私とご飯食べた時もみんなの悪口言ってたんだよ？あいつらといると疲れるーとか、馬鹿ばっかりで嫌になるーとか！酷いでしょ！私だったらそんなこと言わな「黙れ。」………え。」

そろそろキレそうだって思ってた時。

モトキが今まで聞いたことないくらい低い声で柳田の言葉を遮った。

後にも先にもあんなにキレてるモトキを見るのは初めてだったかもしれない。

まぁ、俺もぺけたんもそうとうキレてたけどな。