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退屈で仕方ない授業がやっと終わって、みんなが大好きな昼休みがやってきた
まだあと2時間も授業があるって考えただけで嫌気がさす
あーあ。つまらないの
私は学校の広い庭にあるベンチで1人伸びをする
毎週水曜日にカナヲは部活の打ち合わせがあるからって、一緒にお昼は食べられないんだ
教室で食べるのも息が詰まりそうだし、こうして外庭でボーッとするのが毎週水曜の日課
たくさんの花が植えられていて、風が吹くたびにさわさわと揺れている
その風とともに、私のもとへまた、あの人がやってきた
「あれ、この間のきみ!」
声の方へ顔を向けると、童磨先輩
『お久しぶりです』
「久しぶりだねえ」
あれ、なんだこの既視感
デジャブ?
記憶にあるような気がする
「相変わらず連絡がないってことは、まだ読み終わらないってことだね?」
童磨先輩は私の隣に腰掛けて、ニコニコといつもの作り笑いのような笑顔で聞いてくる
しつこいな?
廊下で会った時も聞かれたけど…まだ4日しか経ってないんだよ?
そんなに読みたいのかこの人は…
『あと少しなんで、もう少し待っててください。明日か明後日くらいには読み終わるはずです』
何事もなければ____
私が順調に読めれば、の話だけど
「うん、待つよ。」
そう静かに頷いた童磨先輩
私はなんて返したらいいのか分からなくて、そのまま会話が途切れる
なんでいるんだ?なんでいなくならないの?
てか、友達は?いつも引き連れてるよね?
周りに必ず1人はいるじゃん?
『どうして一人なんです?』
ふと気になって聞いてしまった
だって先輩は1人でいることが少ないんだから、ちょっと気になるじゃん
「ん?きみが一人でボーッとしてて心配だったからねえ」
『えっ』
なんで。
そう聞こうとして先輩を見る
がしかし、私は息をのんだ
青空を見上げ、眩しそうに太陽を手で隠すその姿が美しすぎて
「それに、俺も一人になりたかったんだ!」
手は太陽を隠したまま、顔だけをこちらに向ける先輩
満面の笑み
うっ…まただ
心臓が、胸が苦しい
奥底が締め付けられる感覚
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レイ(プロフ) - 留射磨(ルイマ)さん» きゃあ!好きだなんて言っていただけて光栄です( ; ; )待って(笑)サイコロナステーキ先輩は笑いました(笑)ルイマさんも、お身体にお気をつけてくださいね(^^) (2020年5月7日 22時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
留射磨(ルイマ) - すごい好きな作品です最近例のウィルスで大変ですよね 悪鬼滅殺ならぬ悪菌滅殺!がんばりましょう!サイコ口ナステ一キ先輩にまけるなっっ! (2020年5月7日 17時) (レス) id: 6a1df0e410 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - mustardさん» わあん!コメントありがとうございます(泣)作家、、なれるならなってみたいです(笑)あっ、、心臓がなくなっちゃう…みたいな話が好きなんです!素敵だなんて言っていただけて本当に嬉しい限りです( ; ; )私はmustardさんについていきます…!!! (2020年4月25日 15時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
mustard(プロフ) - 作者さん…本当作家さんなりましょ???ヒナちゃんみたいに()甘酸っぱくて切なくて。それが繊細に書かれていて、凄く素敵な小説だと思いました…!もう作者さん一生ついて行きます…!!! (2020年4月25日 6時) (レス) id: e36ed0dc7b (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 七七四さん» お久しぶりです〜!どうなるんでしょうか、、弐の方で大きく話が動きますので楽しみにしていてください!わあ、、楽しみの一つだなんて光栄です(泣)一気更新を目指してたくさん書いていますので、しばしお待ちを〜!本当にお互いに安全第一で過ごしましょうね! (2020年4月17日 23時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作成日時:2020年3月3日 11時