37 ページ42
【童磨side】
俺はどうやって朝を迎えたのかも記憶にないし、どうやって学校に来たのかも覚えていない
なにを思い、なにを言ったのかも正直記憶にない
それでも俺の足と心は無意識に、Aの教室へと向かっていたらしい
きっとAのことをずっと考えていたからだろう
「えーっと…善逸くん?なら今日は…」
『いない?そうか、ちなみに…』
まずAの教室に行ってから俺はあの子の姿を探す
でもやっぱりとでも言うべきか、Aの姿は見当たらなかった
次に俺はあの黄色い子を探した
いつも俺の伝言を頼まれてくれるから、ちょっとした知り合いみたいな感じだし。Aとは親しそうだから、何か知っているんじゃないかと思って
でも黄色い子の姿も見えないので、俺は仕方がなくAのクラスメイトをとっ捕まえて、彼が来ていないかを尋ねた
それでも二人いないのなら……
「ねえ」
後ろから肩を掴まれる
俺に何か用だろうか?
『なんだい?』
後ろを振り返るとそこには
『黄色い子だ』
「あ?」
俺は彼を捕まえようとしたけど、どうやら逆に捕まってしまったらしい
昨日のように睨み付けるような目ではないが、俺に何か言いたげなその目
「ちょっとこっちこいよ」
『う、うん?』
黙って黄色い子についていけば、人気のない廊下で彼は立ち止まった
Aのことを教えてくれるのか、口止めなのか、サッパリわからない
先に口を開いたのは俺ではなく、黄色い子だった
「ねえ、アンタはAのこと好きなの?」
『唐突だねえ』
「どうなんだよ、」
そんなの決まってるじゃないか
俺はあの子に会ってから、まるで止まっていた時計が動き出したかのように毎日が楽しい
『うん、好きだよ』
「ふーん。でもそれってただの興味でしょ?」
『そうだね、好きでもっとAを知りたいという興味だ』
そして、Aを助けたいという気持ちがある
あの子に闇があるとするならば、俺が半分背負いたい
俺よりもちょっと背の低い黄色い子をまっすぐ見つめる
444人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レイ(プロフ) - 留射磨(ルイマ)さん» きゃあ!好きだなんて言っていただけて光栄です( ; ; )待って(笑)サイコロナステーキ先輩は笑いました(笑)ルイマさんも、お身体にお気をつけてくださいね(^^) (2020年5月7日 22時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
留射磨(ルイマ) - すごい好きな作品です最近例のウィルスで大変ですよね 悪鬼滅殺ならぬ悪菌滅殺!がんばりましょう!サイコ口ナステ一キ先輩にまけるなっっ! (2020年5月7日 17時) (レス) id: 6a1df0e410 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - mustardさん» わあん!コメントありがとうございます(泣)作家、、なれるならなってみたいです(笑)あっ、、心臓がなくなっちゃう…みたいな話が好きなんです!素敵だなんて言っていただけて本当に嬉しい限りです( ; ; )私はmustardさんについていきます…!!! (2020年4月25日 15時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
mustard(プロフ) - 作者さん…本当作家さんなりましょ???ヒナちゃんみたいに()甘酸っぱくて切なくて。それが繊細に書かれていて、凄く素敵な小説だと思いました…!もう作者さん一生ついて行きます…!!! (2020年4月25日 6時) (レス) id: e36ed0dc7b (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 七七四さん» お久しぶりです〜!どうなるんでしょうか、、弐の方で大きく話が動きますので楽しみにしていてください!わあ、、楽しみの一つだなんて光栄です(泣)一気更新を目指してたくさん書いていますので、しばしお待ちを〜!本当にお互いに安全第一で過ごしましょうね! (2020年4月17日 23時) (レス) id: 7b17ba10dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:レイ | 作成日時:2020年3月3日 11時